長谷部誠と鎌田大地が所属するアイントラハト・フランクフルトは5月19日(土)、ドイツサッカー連盟カップ(DFB杯)決勝でバイエルン・ミュンヘンと激突する。決戦を前に当サイトは長谷部に意気込みを聞いた。

フランクフルトは2年連続で同大会決勝へ進出した。しかし、長谷部は前回、リーグのバイエルン戦(2017年3月11日)で右ひざを負傷し、決勝に出場することはできなかった。「昨年、僕はけがをしていて、スタンドでの観戦となりましたが、今年はピッチに立つチャンスがあると思います」と喜びもひとしおだ。

昨季の決勝では香川真司のドルトムントに1ー2で惜敗し、優勝を逃した。今回はリーグ6連覇中、国内にもはや敵なしのバイエルンが相手となる。長谷部は「相手として不足はない」とし、「非常に手ごわい相手ではありますが、一発勝負なので何が起こるか分からない。それがサッカー」とひるむ様子は全くない。

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4月21日のヘルタ・ベルリン戦で退場となり、最終節までリーグ3試合の出場停止処分を受けた。「個人的にはリーグ戦に出られない分、そこにしっかりと挑戦していきたい」と、思いがけずもチームの誰よりも先に、DFB杯に照準を定めることになった。実戦から数週間も遠ざかることは不利に見えるが、本人は「後半戦はここまで公式戦はフルタイムで出場してきたので、もちろん疲労があります。この時間をうまく使って、その疲労を取り除いてから、また少し(コンディションを)上げて行きたい」と出場停止処分の発表があった直後でも動じておらず、すでに心は整っている。

ELを懸けた戦い、恩師とのラストゲーム

リーグ戦では欧州カップ戦争いをしていたフランクフルトだったが、終盤の不調が響いて8位でフィニッシュとなった。つまり、リーグ戦の結果では欧州リーグ(EL)への道はすでに閉ざされており、来季ELに参戦するには、DFB杯を制さなければならない。

また、この試合はニコ・コバチ監督の下での最後の試合となる。2年半前、降格危機にあったフランクフルトを上位争いするチームへと成長させた青年監督は、来季から王者バイエルンで指揮を執る。長谷部はコバチ監督から本職ボランチだけでなく、リベロ(3バックの中央)のポジションを任され、新しい境地を開拓した。また、監督は常に日本代表キャプテンへの信頼を口にしていた。「貴重な出会いだった」と言う長谷部にとって、監督へ感謝の思いを表すためにも、今大会の優勝はこれ以上ないはなむけになるだろう。

今季を締めくくる、最高の舞台。「素晴らしい雰囲気の中でサッカーをできる幸せを感じたいと思います」と、決戦の地・ベルリンへ乗り込む。

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