Summary

  • “慢心”とは無縁の男、ライプツィヒ所属フォースベルク
  • 無名の10番から、ブンデスリーガを代表する10番へ

ブンデスリーガ初昇格ながら今季リーグ戦準優勝に輝いたライプツィヒを支えたのは、10番を背負うエミル・フォースベルクだった。得点とアシストを合算したスコアラーポイントで彼を上回ったのは、バイエルン・ミュンヘンに所属するロベルト・レバンドフスキと、香川真司のドルトムントで得点王を獲得したピエールエメリック・オバメヤンのみ。しかし、そんな十分すぎる結果を残そうとも、フォースベルクの胸に“慢心”の二文字はない。

フォースベルクは、いわゆるサッカー一家の出身だ。祖父レナート、父レイフもプロ選手としてのキャリアを持ち、フォースベルク自身も含め、3代続いてGIFスンツバル(スウェーデン)でプレー経験がある。しかし同クラブでトップチーム昇格を果たしたフォースベルクは、2013年に祖国の強豪マルメFF(スウェーデン)に移籍し、2015年1月には当時ブンデスリーガ2部に所属していたライプツィヒを新天地に選んだ。ドイツが世界に名だたるサッカー大国であるのは間違いないが、行き先はライプツィヒという2部所属の新興クラブであったため、家族も当初はフォースベルクの決断を懐疑的に見ていたという。しかしそれから2年半が経過した今、彼の判断が間違っていたと考える者は、誰もいない。

© DFL DEUTSCHE FUSSBALL LIGA

今季のフォースベルクの活躍は、我々の注目を大いに集めるものだった。8ゴールだけでも、中盤の選手としては及第点以上。しかしフォースベルクは、さらにアシストも19回記録しており、ウスマン・デンベレとトーマス・ミュラー(それぞれ12アシスト)、フランク・リベリ(11アシスト)、アリエン・ロッベン(9アシスト)など、そうそうたるメンバーを抑え、同ランキング首位で2016/17シーズンを終えている。また、ライプツィヒの今季総得点は66だが、フォースベルクはその約41%に直接関与している計算になり、彼の出場時間に照らし合わせれば、87分間に1度の割合でフォースベルクからゴールが生まれていることになるのだ。

かつてフォースベルクは、当サイト独語版とのインタビューで、こう話していた。

© DFL DEUTSCHE FUSSBALL LIGA / Boris Streubel

「『まだ改善できるし、改善したい』ということは、常に頭の中になければならないのです。私はまだ、すべての面で不十分な選手ですから。確かに成長はしていると思います。しかし、完璧なものではありません。一度たりとも自分に満足したことがない…私はそういうタイプの人間なのです」

無名の10番から、ブンデスリーガを代表する10番へ――フォースベルクの名がヨーロッパ全土に響き渡る日は、もう間もなく訪れるだろう。