Summary

  • ファーブレ監督が今夏ドルトムント指揮官に就任
  • 勢いを取り戻した攻撃陣、第7節終了時で唯一の20得点以上
  • スイス人監督は若手も積極的に起用

香川真司が所属するドルトムントのファンは、このリーグ中断期間を大いに満喫していることだろう。第7節までを終了した現在、同クラブは全18クラブで唯一の負けなしであり、宿敵バイエルン・ミュンヘンよりもはるかに上――それも順位表の頂上にいるからだ。本稿では、今夏就任したばかりのルシアン・ファーブレ監督に注目し、同監督とドルトムントが合致する理由を5つ紹介していく。

1)大量得点にファンは大喜び

ファーブレ監督の就任後、ドルトムントはスペクタクルな試合をたびたび見せてくれるようになった。第7節終了時の得点は18クラブで唯一20を超えており、同時期での23ゴールはクラブ新記録。そもそも50年以上の歴史を持つブンデスリーガでも、第7節が終わった時点でこれ以上の得点を決めたことがあるチームはたった3つしかなく、今から40年以上前の1976/77シーズン、バイエルンの26ゴールが直近の記録である。特に今季第5節ニュルンベルク戦は7ー0という圧巻の勝利を飾り、ホームに集う観衆はそのゴールショーに酔いしれていた。

2)リードを奪われようとも冷静沈着

今季リーグ戦で5勝を挙げているドルトムントだが、相手に先制点を与えつつも逆転で3ポイントを勝ち取ったのは、そのうち3試合。開幕節ライプツィヒ戦は開始1分でジャンケヴィン・オギュスタンにゴールを決められてしまったが、その後大量4得点を奪っての勝利。敵地でのレーバークーゼン戦も、0ー2という苦しい展開でハーフタイムに突入したものの、後半45分間でまたしても4ゴールを決めた。そして代表ウィーク突入前の第7節アウクスブルク戦、相手に2度のリードを許し、3ー2と逆転した後にも3ー3に追いつかれてしまったが、最後はパコ・アルカセルのロスタイム弾でシーソーゲームを制するなど、今季の勝負強さは昨季のそれを凌駕している。

© gettyimages

3)厚い選手層をふんだんに利用

スターティングイレブンだけでなくベンチメンバー、さらにはベンチ外となった選手の顔ぶれも、他クラブから見れば豪華絢爛だ。ファーブレ監督はこれらを余すところなく利用し、第7節終了時ですでに21選手を試合で起用。またアルカセルを筆頭に、今季リーグ戦初出場で初得点を決めたマリオ・ゲッツェなど、交代策も次々と的中させており、第7節終了時での9度のジョーカーゴールは、ブンデスリーガ創設後では初の出来事でもある。

© imago / DeFodi

4)攻撃陣がポテンシャルを発揮

先述のように、大量得点での勝利が多い今季のドルトムント。ファーブレ監督の交代策、また選手個々に合致する的確なポジション起用により、攻撃陣は持てる力を存分に発揮している。アルカセルは約80分の出場時間で6得点を挙げ、得点ランキング首位に君臨しており、同じく途中からの出場が多いジェイドン・サンチョも6アシスト。そして主将マルコ・ロイスは4ゴール3アシストと、スコアラーポイントのランキングで頂上に位置している。

5)若手を積極的に起用

ファーブレ監督は、フォルトゥナ・デュッセルドルフのフリートヘルム・フンケル監督に次いで、今季ブンデスリーガの指揮官では2番目に年齢が高い60歳。そんな経験豊富な指揮官は若い選手を積極的に起用し、第7節アウクスブルク戦の先発メンバー平均年齢は23.5歳だった。これはブンデスリーガを制覇した2011/12シーズン以来、約7年ぶりとなる若きスターティングイレブン。結果も十分ついてきているため、このままドルトムントが勢いに乗ってしまう可能性は非常に高い。

© imago / DeFodi