Summary

  • 新天地バイエルンで先発出場が続くハメス・ロドリゲス
  • 子どもの頃から夢だった“スター選手になる”を実現
  • ドイツ語には苦戦中もミュンヘンでの生活には大満足

この夏にバイエルン・ミュンヘンに電撃加入したハメス・ロドリゲスは、ケガで出遅れたもののここまでリーグ戦で2ゴール5アシストを記録している。新天地に降り立って5カ月が経とうとしているコロンビア代表のスターに、自身のパフォーマンスやミュンヘンでの生活について話を聞いた。

――第13節のメンヘングラートバッハ(ボルシアMG)戦後、ユップ・ハインケス監督は「ハメスは記憶が飛んでいた」と話していました。どのような状態だったのでしょうか?(※ハメスはボルシアMG戦の前半途中に頭部を強打。ハーフタイムに途中交代していた)

ハメス 幸い深刻なケガではなかったし、今はもう大丈夫だ。でもハーフタイムに入った時、周囲にスコアを尋ねたというのは本当だよ。「0ー2でリードされている」と言うから、「えっ? どうしてそんなことに?」と思ってもう一度同じことを聞き返したんだ。そしたら、やっぱり「負けている」というから冗談かと思ったよ。それから医者に診てもらって少しずつ状態が良くなっていった。もうすっかり元気になったよ。

――チームについて聞きます。ミュンヘンに到着した時、最も印象に残ったのはどんなことでしたか?

ハメス バイエルンはレアル・マドリードと同じように、タイトルを争うことに慣れたビッグクラブだ。だから想像していたとおりだったし、驚くようなことはなかったよ。クラブスタッフのプロフェッショナルな仕事ぶりもトップクラブなら同じ。バイエルンは10点満点中10点だね。

――今やあなたは世界的なトップスターとなりましたが、サッカー選手になると決めたのはいつ頃でしたか? また、ここまでの道のりは思いどおりのものでしたか?

ハメス 僕の父親もサッカー選手だったからね。言ってみればDNAにサッカーが組み込まれているんだ。サッカーを始めたのは4歳の時で、朝の8時から夜の7時までずっとボールを蹴っていた。サッカーは僕の人生そのものだし、ずっとサッカー選手になりたいと思っていた。スター選手になることを夢見て、今は世界中の多くの人が僕のことを知ってくれている。ビッグクラブでプレーし、夢を叶えられたことに本当に感謝しているよ。

© gettyimages / Boris Streubel

――あなたは昔ながらの10番としてプレーしてきました。どの子どもにとっても憧れのポジションですが、いわゆるゲームメーカーという役割がなくなりつつあることについてはどう見ていますか?

ハメス そうかもしれないね。本当の意味でのゲームメーカーというのはもういないのかもしれない。僕はポルト(ポルトガル)に加入した時、「君が典型的な10番だということは分かっているが、ここではFWとしてプレーしてもらう」と言われた。そこから“偽9番”としてプレーすることが多くなった。攻撃的MFが存在していた10年くらい前と比べると状況は変わっている。10番をつけている選手は、そのほとんどがストライカーかセントラルMFだ。今のサッカーはシステムとフィジカル重視で、背番号10のポジションはなくなってしまったね。

――言葉が通じないことの大変さを理解しているハインケス監督は、就任が決まった時、あなたとの対話を希望していました。ドイツ語はどれくらい上達しましたか?

ハメス 勉強中だよ!(笑) かれこれ10時間から15時間くらいはレッスンを受けたんじゃないかな。毎日何かしらを学んでいるよ。ドイツ語はとても難しいね。ただ、サッカーはいいプレーができれば、チームメートの母国語が中国語だろうとフランス語だろうと、言葉は関係ないと思っている。いいパフォーマンスができれば何事もうまく進んでいくんだ。

――オフの日はどのように過ごしていますか? 観光客のようにミュンヘンを散策しているのでしょうか?

ハメス もちろん。ミュンヘンは問題なくそういうことができる街だ。ここの人々はプライベートを尊重してくれて、他の国みたいに騒いだりしない。外を歩いていて気づかれることもあるけど、そっとしておいてくれる。ごく普通にカフェでゆっくり過ごすことができる。素晴らしい街だね。すっかり気に入ったよ!

――例えばアルトゥーロ・ビダルと一緒に食事に行くこともそれほど難しくない?

ハメス 何人かに写真を頼まれることはあるかもしれないけど、それだけだと思うよ。本当にリスペクトしてくれるからね。他の国なら写真をお願いされて“いいよ”と答えると20枚ぐらいせがまれるけど、ミュンヘンではそんなことはない。とても過ごしやすいよ。

© DFL DEUTSCHE FUSSBALL LIGA

――ブンデスリーガの雰囲気の良さは誰もが認めるところです。常に満員でサポーターの歌声が響くスタジアム…プレーしていて影響を受けますか?

ハメス プレッシャーは常に感じている。ただ、ピッチに立ってしまえばそこから解放されるんだ。自分のプレーに集中するからね。満員のスタンドを見ればうれしいし、試合中のお祭りムードも楽しい。素晴らしいリーグだね。

――16歳の頃の自分に何かアドバイスをするとしたら?

ハメス 年齢によってそれぞれ違ってくるけど、16歳の時の僕はすべてを知ったつもりでいた。もちろんそんなのは勘違いでしかないんだけど。でも、そこから大人になっていく過程でもっと多くのことを学ばなければいけないと気づいた。僕も26歳になったけど、今も毎日新しいことを学んでいる。16歳ならまだまだ将来の可能性がある時だし、学ぶこともたくさんある。

――最後に、あなたの完全復活を待っているコロンビアの人たちにメッセージをお願いします。

ハメス コロンビアにもたくさんのバイエルンファンがいて、クラブと僕を応援してくれている。とてもうれしいし、彼らは僕が常にベストを尽くしていることを分かってくれているはずだ。どんなことがあっても応援してくれるファンには本当に感謝しかないよ。

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