ワイダントは今季開幕節でブンデスリーガ初出場初得点を達成した - © imago / Simon
ワイダントは今季開幕節でブンデスリーガ初出場初得点を達成した - © imago / Simon
ブンデスリーガ

ハノーファーで始まった“ワイダント・ストーリー”

原口元気と浅野拓磨が所属するハノーファーで、本物の“メルヘン”が始まった。わずか4年前、まだ8部リーグでプレーしていたヘンドリク・ワイダントは、同クラブに今季リーグ戦初ゴールをもたらし、9月3日にはついにプロ契約も締結。一躍、時の人となっている。

その実力を証明するのに、時間はかからなかった。8月25日に行われた開幕節ブレーメン対ハノーファー、浅野との交代で75分にピッチへ姿を現したワイダントは、ブンデスリーガ初出場からたった75秒後に先制弾を記録。試合はその後ブレーメンに追いつかれ引き分けとなったが、ファンや関係者へ与えた衝撃は絶大だった。

しかし、ワイダントが天性の嗅覚と正確なシュートを持ったストライカーであることは、その前の週にも証明されている。ドイツサッカー連盟カップ(DFB杯)1回戦カールスルーエ戦では、同選手が放った2本のシュートがどちらもネットを揺らしており、開幕節を含めれば公式戦シュート3本から3得点。それでもブライテンライター監督が「非常に控えめで謙虚」と評するように、23歳の若手FWが浮足立つことは、決してない。

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そして待望のプロ契約へ

マーティン・キント会長の「FWはゴールの数によって能力が計られる。そして彼はゴールを決めてくれる選手だ。間もなく彼とプロ契約を結ぶことになるだろう」という言葉に嘘はなかった。ハノーファーは9月3日、2020年までの契約でワイダントが晴れてプロ選手となったことを発表。「今回チャンスをもらえたことを、心からうれしく思っています。私のような選手をトップチームの監督、スタッフ、チームメートみんなが温かく受け入れてくれたことは、私にとって本当に幸運でした」と話すワイダントの顔には、満面の笑みが浮かんでいた。

プロクラブの育成組織が整った昨今、ワイダントのようにたった数年で下部リーグからブンデスリーガまで上り詰める例は極めて稀だ。しかしプロサッカー選手になることを目標にする若者にとって、ワイダントは紛れもなく“ドリームズ・カム・トゥルーの体現者”である。浅野をはじめ、ニクラス・フュルクルーク、ボビー・ウッドなど、ブンデスリーガの経験豊富な猛者たちに割って入ることができるか、ワイダントの今後に注目だ。