バイエルンの勢いが止まらない。ゴールを奪う意欲は衰えることを知らず、ドルトムント戦でも相手を全く寄せ付けない強さを見せつけた。

冷静沈着な首脳陣

ドルトムント戦に快勝した後、バイエルンのスポーツディレクター、マティアス・ザマー氏は「われわれはシーズン前に、前人未到のブンデスリーガ4連覇を目指そうと結束した。今は第8節が終わったばかり。マラソンレースの長丁場が始まったばかりということを忘れてはいけない」と話した。カールハインツ・ルンメニゲ社長も「素晴らしいスタートを切ることができたが、まだまだ10月が始まったばかり。鼻を高くしている場合ではないし、ロッカールームでシャンパンを飲むにも早すぎる」と同じ見解を示した。

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記録につぐ記録

しかし、舞い上がるための要因はいくらでもあるはずだ。対抗馬ナンバーワンであるドルトムントに勝利し、勝ち点でも7つ差をつけたのだ。ブンデスリーガ史上、第8節までで2位にこれほどの差をつけたチームはなかった。それだけでなく、開幕8連勝というのも3年前にバイエルン自らがユップ・ハインケス監督の下で達成した記録に並ぶものだ。その際も得失点差は現在と同じ+24だったが、28ゴールを挙げている今シーズンは当時を上回っていると言える。さらに本拠地のアリアンツ・アレーナでは圧巻の20ゴールが量産され、1984/1985シーズンにボルシア・メンヘングラードバッハが残した記録に並んだ。

二人の点取り屋

デア・クラシカーでも2得点を挙げたトーマス・ミュラーは、リーグ戦制覇などというテーマについて話しをする気はさらさらなく「この先、何が起こるかわからない。とにかく目の前の試合に勝つことだけを考えなくては」と気を引き締めた。しかしこの点取り屋こそがバイエルンの成功保証人だ。なぜならば、実にここ42試合、バイエルンはミュラーがゴールを決めた試合で連続して勝利を収めているからだ。こちらもブンデスリーガ新記録である。

そして紛れもなく一番の記録メイカーであるロベルト・レバンドフスキは「調子が良い」などという言葉では説明することはできないパフォーマンスを見せている。以前、第8節までに12ゴールを決めたのは1968/1969シーズンのゲルト・ミュラー氏と、1964/1965年のクリスティアン・ミュラー氏(ケルン)の2人だけだった。さらにレバンドフスキは史上初めて3試合で9得点を挙げた選手として歴史に名を刻んだ。このストライカーがシーズン終了時、ゲルト・ミュラー氏の年間40ゴールの記録を破ることができるのか。その質問をレバンドフスキは「それについて考えるには、まだまだ早すぎますよ」と笑い飛ばした。

「10月には誰も優勝しない」

バイエルンの面々は素晴らしい結果には喜んではいるが、 同時に冷静で謙虚な姿勢を保っている。ペップ・グアルディオラ監督によるドルトムント戦後のコメントは、それを十分に表しているだろう。「われわれは勝ち点3を獲得した。もちろん開幕8連勝というのは普通では考えにくい結果だが、たった8試合が終わっただけ。10月にリーグ戦で優勝するチームはいないのです。リーグ戦のチャンピオンは、リーグ戦を制した時に初めて、チャンピオンとなるのです」 記者からの舞い上がった質問に対するグアルディオラ監督らしいコメントだった。