元ドイツ代表選手パトリック・オウォモイエラ は現役時代、ビーレフェルト、ブレーメンそしてドルトムントで活躍し、ブンデスリーガ156試合の出場、2回の優勝を果たしたレジェンドだ。引退後はテレビの解説などで多忙だが、ブンデスリーガ公式サイト(Bundesliga.com)では「Owo meets...」と題する新企画が実現。オウォモイエラが毎月、インタビュアーとしてブンデスリーガのスターたちを訪問する。そのシリーズ開始を目前に(第1回は9月8日、ウォフルフスブルクのマックス・クルーゼ)、オウォモイエラ自身がインタビューに応え、この新たな企画や、ドルトムントの復調、夏の移籍市場などについて語った。

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ーーパトリック・オウォモイエラさん、これから毎月、ブンデスリーガのスターと対談をしていただけるのですが、すでにウォフルフスブルクのマックス・クルーゼ選手とのインタビューが行われました。その感想は?

パトリック・オウォモイエラ この企画を担当できることを、嬉しく思っています。私はほとんどの選手を個人的に知っているので、このシリーズは、切り口の違った良いものになると思いますよ。リラックスした雰囲気の中でのインタビューとなるだろうし、私も元選手として、いつも同じような質問をされて飽きてしまう選手の気持ちも理解できるのでね。インタビューを仕切るというよりは、相手と楽しい時間を過ごすようにします。これまでは、とても順調で私も楽しんでいますし、選手とは小さな競争をするのですが、それも含めてとても面白い内容になっていますよ。

ーーつまり、元選手、元同僚というあなたの立場は有効だとお考えですね?

オウォモイエラ 他のジャーナリストの皆さんよりも上手にできるとは思っていませんよ(笑)。でも、全く別の物ができるはずです。選手たちの違った表情もお届けできると思っています。

ーートゥヘル新監督の下、輝きを取り戻したドルトムントに話を移しましょう。一体、何が変わったのだとお考えですか?

オウォモイエラ 私は根本的な分析については、慎重派です。もちろん何かは違いますし、多くの選手たちが、輝きを取り戻しています。ただ、クロップ前監督が指揮をしていた7年間と、根本的な変化があるかどうかは、まだ何とも言えないと思います。ドルトムントは変わらず、アグレッシブなサッカーをしている。だから、強豪との対戦が楽しみですね。その後には新しいドルトムントのDNAが何なのか、お話できるはずです。これまではとにかく、ドルトムントの新鮮で生き生きした姿、選手たちが楽しんでいる様子を見るのが嬉しいですね。昨シーズンには見られなかった光景です。

ーートゥヘル監督が、その雰囲気に影響を与えているのでしょうか?

オウォモイエラ もちろんそう思います。新しい監督というのは、影響力のあるものです。選手たちも新たに自分を表現しなければならない。これまでチャンスを得られなかった選手にとっては、新たなチャンスの到来ですし、試合に出ていた選手たちも、それが妥当だということを証明しなくてはならない。現段階では、チームは正しい方向に向かっているように思えます。

ーードルトムント時代に同僚だった選手たちとコンタクトをとっていますね。どんな言葉を交わすのですか?

オウォモイエラ 選手たちはとにかく新たな要素によってバリエーションがもたらされ、サッカーを楽しんでいる様子です。ようやく、ことが旨く運んでいて喜んでいますよ。

ーードルトムントが、バイエルンの独走を止めることができると思いますか?

オウォモイエラ それに答えるには、まだ時期が早いと思います。レーバークーゼンや、シャルケとのダービー、そしてバイエルンとの対戦を見て、初めてチームの強さをはかることができると思います。

ーー他に、好調の要因は?また、改善しなければいけない点は?

オウォモイエラ ヘンリック・ミキタリヤンは、昨季何となくうまくいっていなかった部分を払拭し、今季は8試合で8ゴールを決めています。中盤もイルカイ・ギュンドアンとユリアン・ワイグルで、しっかり構成されているし、右サイドのマティアス・ギンターも機能しています。改善しなければならないとすれば、得点機を確実にものにすることでしょう。試合中、1点目を奪うまでに時間が掛かり過ぎています。ブンデスリーガ、そして欧州リーグ(EL)でも、その点は重要なポイントになってくると思います。

ーーバイエルンやウォルフスブルクの他にブンデスリーガで上位に食い込みそうなチームは?

オウォモイエラ こればかりは毎年、ルーレットのようなものですね。順当な上位チーム加え、いつもサプライズがあるものです。メンヘングラートバッハは昨季、そのサプライズを起こしました。もちろん、良いサッカーをすることは周知の通りでしたが。一方、アウクスブルクの好調は、誰も予想していなかったと思います。

ーーケルンや、マインツ、インゴルシュタットなどが好スタートを切りましたね。サプライズの予感はしますか?

オウォモイエラ もちろんです。ケルンは本当に良いスタートを切りました。ただ、これまでたった3試合が行われただけです。10試合程が過ぎてから、本当にそのチームの実力もわかってくるのではないでしょうか。

ーーシュトゥットガルトやメンヘングラートバッハにとっては、厳しいスタートとなりました。

オウォモイエラ シュトゥットガルトは毎年のように苦労を強いられています。ただし、3敗した内の2試合は、シュトゥットガルトが試合を有利に進めていました。メンヘングラートバッハもできる限り早く、舵を取りなおさなくてはいけませんね。

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ーーバイエルンの新戦力、アルトゥーロ・ビダルとドグラス・コスタについては?

オウォモイエラ 2人は大きな大きなインパクトを与えました。コスタは第1節から、力を発揮したと思います。ビダルの影響力も多大です。バイエルンは強いだけでなく、正しい補強をしている。ユベントスから若いキングスレイ・コマンも獲得しましたね。やはり王者にはそれだけの理由があります。

ーーマインツに新加入した武藤嘉紀についての印象は?

オウォモイエラ とても良いと思いますよ。強さがあり、ボールさばきが確かだし、シュート時に冷静でDF面でも良い仕事をする。アジアの選手はブンデスリーガに適しているとつくづく感じます。彼らの技術、体力、そして精神力の高さはブンデスリーガに充分通用しています。武藤もその良い例だと思いますね。彼のプレーを見るのは楽しいですよ。

ーー今季、特別に楽しみな選手はいますか?

オウォモイエラ チチャリート(ハビエル・エルナンデス)がレーバークーゼンでどのような活躍を見せるか興味がありますね。ユリアン・ドラクスラーがウォルフスブルクで、どのように力を発揮できるかも見所です。その成長を追うことができるのは嬉しいことですね。

新企画「Owo meets... 」を、どうぞお楽しみに!