昨シーズン、一時はリーグ最下位に転落し、2部への降格も懸念されたドルトムント。チームを7年率いたユルゲン・クロップ監督が退任し、トーマス・トゥヘル監督を迎えた2015/16シーズン、チームは史上最高の好スタートを切った。

8月23日に行われた第2節、ブンデスリーガでは小規模となる1万5000人収容のインゴルシュタットのスタジアムに乗り込んだドルトムントの約3000人のサポーターたちは、香川真司がチーム3点目を決めると、すでに「首位だ!首位だ!」と喜びを爆発させた。結局、4-0で連勝を飾り、昨シーズンは一度も立つことのできなかった首位の座へ。第1節のメンヘングラートバッハ(ボルシアMG)戦も4-0で勝利しており、2試合で8得点はドルトムントにとって過去最高の滑り出しとなった。無失点に抑えているのは、全18クラブでドルトムントのみだ。

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ついに開花したギンター

前節の試合後、トゥヘル監督は「前半に何得点が入ってリードしてもおかしくなかったが、後半のプレーがこの勝利を導いた」と話した。0-0で迎えた後半、55分にゴールネットを揺らしたのはマティアス・ギンターだった。昨シーズンにフライブルクから移籍したギンターにとって、これがドルトムント初ゴール。昨夏のFIFAワールドカップで優勝したドイツ代表メンバーは、満を持して自身が子どもの頃から憧れていたドルトムントの一員となったが、1年目はレギュラーの座をつかむことができなかった。ギンターはこの試合、ドルトムントでは初めて右SBで先発。すると、たちまちゴールという結果を残し、試合後には「このポジションがいい」と話した。また、「トレーニングはいくらでもできるけど、実戦には及ばない」とも付け加えている。

ミキタリヤン、公式6試合で7得点4アシスト

ギンター以外にも、輝きを取り戻した選手はいる。昨シーズンはけがで出遅れたイルカイ・ギュンドアンは、再び司令塔として試合を操っている。また、ここにきてトップコンディションの活躍を見せるのは、アルメニア代表のヘンリック・ミキタリヤンだ。昨シーズンはブンデスリーガで3得点に留まった背番号10番だが、開幕節のボルシアMG戦ではいきなり2得点を決めた。ドイツサッカー連盟カップ、欧州リーグを合わせると、今シーズンの公式戦6試合ですでに7ゴールを挙げている。また、自身のゴールだけでなく、4アシストをマーク。前節のギンターの先制点もミキタリヤンの精巧なパスから生まれた。

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あの頃”の香川が復活

そして、忘れてはならないのが香川真司だ。昨年9月、イングランドのマンチェスター・ユナイテッドからの帰還を大歓迎された香川だったが、思うような結果を出せず、批判の声も少なくなかった。しかし、今シーズンは開幕節で先制点をアシストし、第2節でゴールを決めた。この試合では、ギュンドアン、マーコ・ロイスとともに、インゴルシュタットのDF陣を翻弄。その動きは、49試合で21得点を挙げ、ドルトムントの連覇に大きく貢献した2010/11、2011/12シーズンを彷彿とさせた。