香川真司の所属するドルトムントは、接戦が予想されていたブンデスリーガ2015/2016シーズンの開幕戦で、メンヘングラートバッハを相手に4−0と圧勝。キャプテンのフンメルスが、試合後のインタビューに応じた。

ーー試合前ご自身のチームについて「まだまだ、幾つかの改善点がある」と話していましたが、あれは、ただの謙遜だったようですね?

フメルス まあ、今日の試合後はそう言えるかも知れないですね。でもたったの1試合に勝っただけです。当然、今日の結果にも内容にも喜ぶことはできますが、だだの1勝であることも忘れてはいけない。次節でインゴルシュタットに敗れることでもあれば、今日の勝利は意味をなさなくなる。だから、この試合の後でも安心はできないのです。

「進む方向は間違っていない」

ーーそうは言っても、メンヘングラードバッハ戦における成果について手応えを感じられたのでは?

フメルス この試合で出来たように、自分たちの能力をピッチで表現し続けることが大事です。勝利するために、相手に隙を与えず、相手を圧倒する戦い方ができれば、幸運や不運に左右されないシーズンにすることができる。ヴォルフスベルク(欧州リーグ)や、ケムニッツ(ドイツサッカー連盟カップ)では、100%機能していなかった部分もあったが、今は進むべき方向が間違っていないことを確信できます。

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ーー今日の試合は、これまでの試合に比べてダイナミックで、スピード感もあったように思います。その違いはどこから?

フメルス この試合では、全員が非常に注意深くボールを扱えたことで不用意にボールを失うことが少なく、相手にチャンスを与えなかった。メンヘングラードバッハは昨季の主力選手が抜け、まだチームとして機能する過程にあった。第6節、第7節頃には、全く違った状態になっているはずなので、このタイミングでの対戦を、好機として上手く活かせたと思います。

「シンジとマーコの走るコースは分かっている」

ーー先制点の場面ですが、シナリオ通りという印象を受けました。実際は?

フメルス 幾つかは、シナリオ通りの場面もありましたが、先制点のシーンは違いますね。サッカーでは筋書き通りにゆくことは少なく、ただ、シンジ(香川)やマーコ(ロイス)の走るコースは分かっているのです。それに対してどのようなパスが送られるかの判断が、試合を決めてゆくわけです。

ーープレッシングが機能しただけでなく、多くの場面で相手ゴールを脅かす場面が多かったのは、何が功を奏したのですか?

フメルス スペースを有効に使えたことが要因だと思います。相手ゴールを脅かすことのできる位置にいつも誰かが居た。そこへマーセル・シュメルツァーが素晴らしいクロスボールを入れた。守備面でも、ただこの試合に勝つだけでなく、次節も見据えて最後まで相手に隙を与えなかった。

ーー19歳のMFユリアン・ワイグルが先発し、ボランチの位置でプレーしましたが、その印象はどうでしたか?

フメルス 本当に良くやったと思います。ユレ(ワイグル)は素晴らしい選手で、何をやってもエレガントに見える。浮き足立つこともないし、しっかりと仕事をこなしていますね。

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「長い道のり」

ーーこの圧勝でドルトムントの完全復活を、ライバルチームに印象付けられたと思いますか?

フメルス 昨季もスタートは悪かったわけでなく、最初の3試合で勝ち点6を獲得した。それから、あってはならないことにマインツに敗れ、悪夢が始まったのです。われわれは、2、3試合良い戦いができたところで、何の意味も成さないことを学びました。34試合のブンデスリーガ、そしてドイツサッカー連盟カップや、欧州リーグでも続けていかなくては。正しい方向へ進んでいると思うが、まだまだ道のりは長い。1%でも手を抜けば、すぐにその道から転がり落ちてしまうのです。

ーー試合を見ていて、選手たちがサッカーを楽しんでいるように見えたのですが、実際もそうでしたか?

フメルス 序盤から効率的にチャンスを生かすことができたので、自信をもってプレーすることが出来たとは思います。でも、大事なのは0−0の時間帯が続く試合で我慢し続け、自分たちの戦いを貫くことができるかどうか。そういう試合は、これから必ずやってくるし、そういう試合でこそ自分たちの真価が問われると思います。

聞き手:ディトマール・ノルテ