Summary

  • ウォルフスブルクがリバプールからFWオリジを獲得
  • 元ケニア代表FWを父に持つベルギー生まれの22歳
  • アメリカのオバマ元大統領と血縁関係がある

移籍期限最終日の8月31日、ウォルフスブルクがリバプール(イングランド)からベルギー代表FWディボック・オリジを期限付き移籍で獲得した。昨季はマリオ・ゴメスに頼り切りだったチームの攻撃陣に、圧倒的なスピードと常にゴールを狙う姿勢が加わることだろう。

昨季のウォルフスブルクはエースのゴメスがリーグ戦で16得点と奮闘。しかし、その得点数はチーム全体のほぼ半数にあたり、得点がゴメス頼みだったチームは2部降格の危機にさらされることになった。

ウォルフスブルクのオラフ・レッベSDは、「前線を強化することができた。ディボックはクラブでも代表でも能力があるところを示してきた。22歳という年齢にしては経験も豊富だ。素早くて、対戦相手の守備を破れる危険な選手。予想することが難しいチームにしてくれるだろう」と期待を寄せている。

父のように...

オリジはまだ22歳だが、ウォルフスブルクに加入するまでに数多くのハードルを超えてきた。元ケニア代表FWのマイク・オリジを父のもとベルギーで生まれたオリジは、父親もプレーしていたヘンクで「有名選手の息子」という重荷に耐えながら、自身のプレーで評価されるようにならなければならなかった。

それでも、その才能は周囲の注目を集め、ベルギー国内のみならず、すぐにイングランドにまで知れ渡った。オリジが15歳の時に最初に連絡してきたのはリバプールではなくマンチェスター・ユナイテッドだ。

しかし、オリジがすぐにイングランド行きを決めることはなかった。「自分の気持ちに従って決めた。(リールからプレミアリーグに移籍した)エデン・アザールやジェルビーニョの道のりを見ていた。リールに行けば僕にもチャンスがあると思ったんだ」。オリジはドーバー海峡を越えることなく、国境を超えてフランスに移った理由をそう説明している。

「マンチェスター・ユナイテッドや他のクラブに対して、思うところはなかった。いつの日かプレミアリーグでプレーをしたいというのが夢だったけれど、リールを経由すべきだと心の声が告げたんだ」

© gettyimages / Gareth Copley

オバマ元大統領とのつながり

オリジは元アメリカ大統領のバラク・オバマと遠い親戚にあたる。オバマ元大統領の父親はケニア生まれで、オリジ家と同じルオ族だった。ゴールを奪う時と同様、自身のキャリアにおいても決断力があるのは生まれ持った血筋なのかもしれない。

オリジは17歳でリーグ・アンデビューを飾り、リールでの活躍が彼をアンフィールド、ベルギー代表、そして今季はウォルフスブルクへ導くことになった。入団会見の席でオリジはこう語っている。「ブンデスリーガは世界でも最高のリーグだと思う。リバプールが期限付き移籍で外に出したいと言ってきた時、ウォルフスブルクは最高の選択肢だと思った。ここでのスタートが待ちきれない。チームができる限り成功できるように全力を尽くす」

ウォルフスブルクにはゴメスとオリジのほかにも、ダニエル・ディダビ、カイルン・ハインズ、ポールジョージ・ヌテプ、ユニス・マリらタレントがそろっている。残留争いという悪夢を味わったウォルフスブルクのサポーターも、今は残留以上の期待を抱いているに違いない。