Summary

・ブンデスリーガ第28節、バイエルン対ドルトムント

・ドイツサッカー頂上決戦“デア・クラシカー”

・過去の激闘を動画で紹介

歓喜と悲嘆――香川真司が所属するドルトムントバイエルン・ミュンヘンによるドイツサッカー頂上決戦“デア・クラシカー”は、いついかなる時も、見る者の感情を大きく揺さぶる一戦だった。4月8日のブンデスリーガ第28節で再び相見える両雄、その激突の歴史を動画で振り返っていく。(※上記動画は独語、下記は動画の紹介文)

【指揮官の眼鏡】

© gettyimages / Miguel Villagran

2011年2月26日、2位レーバークーゼンに勝ち点10差をつけ首位を走っていたドルトムントは、敵地で“デア・クラシカー”に臨んだ。

開始9分、ケビン・グロースクロイツの縦パスからルーカス・バリオスが幸先良く先制点を奪い、15分に同点とされるも、その3分後にはヌリ・シャヒンのゴールで再びリード。後半にもマッツ・フメルスのヘディング弾が決まり、3ー1で勝利を飾ったドルトムントは、これにより2010/11シーズンの優勝へ大きく近づいた。

しかし試合後、ユルゲン・クロップ監督らが喜んでいる輪にシャヒンが加わった際、シャヒンが指揮官の眼鏡を破壊してしまうという珍事件も発生。ただし同監督はこれについて「問題ないですよ。そもそも眼鏡をかけたままあそこに行った私のミスです。それに、ミュンヘンで、このような強いチーム相手に3ー1で勝てるなんて、私の人生の中で800回も起きるようなことではないですからね。素晴らしい1日になりました」と、笑顔で語っている。


【喜びと絶望】

© gettyimages / Friedemann Vogel

2011/12シーズン、第29節終了時点で首位に立っていたのはドルトムント、そして彼らを3ポイント下回っていたバイエルンが2位につけていた。そんな両チームは第30節、シーズン優勝がかかる大一番を迎えた。

0ー0のまま後半に入ると77分、ゴールに背を向けた状態で、グロースクロイツのシュートに左足を合わせたのはロベルト・レバンドフスキ。喉から手が出るほどほしかった先制点をドルトムントが奪ったものの、試合終了の数分前にアリエン・ロッベンが倒されたことで、バイエルンはPKを獲得する。

これが決まれば1ー1の同点、勝ち点差3のままであれば、バイエルンにとっては逆転優勝の望みをつなげられる――しかしそこに立ちはだかったのは、ドルトムントの守護神ローマン・バイデンフェラーだった。

この勝利でドルトムントとバイエルンの勝ち点差は6に広がり、前者のリーグ連覇は確実なものとなった。


【痛烈な恩返し】

© gettyimages / Adam Pretty

2013年11月23日、ドルトムントの本拠地ジグナル・イドゥナ・パークで行われた“デア・クラシカー”は、かつてないほどの殺気に満ちあふれていた。“ドルトムントの至宝”、“100年に1人の逸材”と呼ばれ、下部組織からドルトムント一筋だったマリオ・ゲッツェが、バイエルンの選手として初めて故郷に帰還したからだ。

ドルトムントファンから「裏切り者」と呼ばれた彼は、この試合で先発から外れたものの、後半からアップを開始。しかし身の安全を守るため、通常のピッチ脇ではなく、ロッカールームからグラウンドへつながる通用口でウォーミングアップをしなければならないほどだった。

そしてゲッツェは大ブーイングの中、56分に登場すると、それからわずか10分後、トゥキックで先制弾をマーク。結果、3ー0でバイエルンが勝利している。


【初の敗戦】

© gettyimages / Alexander Hassenstein

トーマス・トゥヘル監督の下、新たな船出となった2015/16シーズンのドルトムント。しかし周囲の予想を大幅に覆し、初の公式戦となった欧州リーグ(EL)予選3回戦から公式戦11連勝、さらに同14戦無敗というクラブ新記録を作り上げている。

そんな上り調子のドルトムントに冷や水を浴びせたのは、またしてもバイエルン。5ー1で白星を獲得したこの試合後、トーマス・ミュラーは「今日の試合はスーパーでしたね。とにかく楽しめました」と、余裕の表情で語っている。