Summary

  • シャルケの新指揮官、テデスコ監督独占インタビュー
  • 哲学、キャリア、シャルケでの現在について語った

第7節が終了し、3勝1分3敗――ドメニコ・テデスコ新監督に率いられるシャルケは、まだ今一つ波に乗り切れておらず、9月29日に行われたレーバークーゼン戦も1ー1の引き分けに終わってしまった。そんな中、当サイト独語版は先週、同監督との独占インタビューを敢行。これまでのキャリア、指揮官としての哲学など、様々なことについて語ってもらった。

――まだ32歳になったばかりのあなたですが、5カ国語を話し、経営工学の学士とイノベーション・マネジメントの修士を取得、さらにメルセデス・ベンツ社で働き、ドイツサッカー連盟(DFB)のプロライセンス試験をトップの成績でクリアしました。おそらく多くの人は「約10年間で、どうやったらそれだけのことをやってのけるのか?」と思っているはずです。

テデスコ監督 最も必要とされるのは、規律を持つことではないでしょうか。もし大学での勉強と指導者ライセンス取得を同時進行させたければ、金曜や土曜の夜に頻繁に遊びに出かけることは許されません。いくつかのことを諦めなければならないのです。

――複数の学位も取っていますし、あなたにはきっと色んな扉が開かれていたはずです。それなのになぜ、一般的な仕事よりも不安定な今の仕事を選んだのでしょうか?

テデスコ監督 私にとってサッカーとは情熱そのものであり、終わりのない楽しさを与えてくれるものだからです。昔からずっと、サッカー界で仕事をしたいと思っていました。当時は、(そこがサッカー界であれば)職種はどうでも良かったですね。

© gettyimages / Christof Koepsel

――つまり、今は人生の夢が叶ったと?

テデスコ監督 そう言えるでしょうね。しかし夢が叶っても、またすぐ先を目指してしまうものですよ(笑)

――あなたはプロライセンス試験を平均1.0、つまり全科目満点でクリアしました。

テデスコ監督 正直なところ、点数は決定的な要素とはなりません。試験科目はスポーツ医学、心理学、技術および戦術の指導実践から成り立っていますが、それらはこの仕事のほんの一部、それも本当にわずかな部分にすぎません。監督業で最も大事なのは、どのように周りの人間を導いていくか、どうやって選手のモチベーションを高めるか、いかにして選手のポテンシャルを呼び起こすか、だと思います。

――シャルケにやってきて4カ月が経ちました。このクラブについてはいかがですか?また常に驚きもあるのでしょうか?

テデスコ監督 シャルケは多くの感情が入り乱れるビッグクラブの1つです。あるテーマについて議論される時も、とても感情に富んだディスカッションがされますね。しかしそれも、このクラブの一部分ですし、驚いたりはしませんよ。

© gettyimages / Dean Mouhtaropoulos

――シャルケの選手は時折「自我が強い」と言われます。若く、そしてブンデスリーガ2部や下部リーグでの経験しかないあなたが監督になるということで、彼らのリアクションは最初どうでしたか?

テデスコ監督 指導者チームに対して批判的な見方をされていたりすることもなく、非常にポジティブで、フェアな印象を受けました。非常にフランクな雰囲気を感じましたね。

――学生時代に新聞社のスポーツ部門でインターンをしていましたね。ベネディクト・ヘーベデスの件でジャーナリストから追及されることもありましたが、その際に、新聞社でインターンをしていた経験は、役に立ちましたか?

テデスコ監督 まず、インターンはたった4週間でしたし、当時はまだ15~16歳でした。どうやって出版されるか、締め切りのプレッシャーをどうやりくりするかなど、編集の仕事を学ぶのは楽しかったですよ。そして言っておきたいのは、私は他の仕事に対しても理解を示す人物です。誰でも、できる限り良い仕事をしたいと考えていますし、それゆえ個人的なことは仕事に持ち込まないようにしています。先ほども言いましたが、単にシャルケというクラブは、非常に感情的にディスカッションされるクラブということなんですよ。

――新聞社で働いていた当時、裏をかいて質問すること、裏の意味を読み取ることなどは習ったのでしょうか?

テデスコ監督 それについては、だいたいうまくいきますね(笑)いやいや、でも私は、正直に答えることに価値があると考えています。

© gettyimages / Alexander Scheuber

――あなたの仕事の方法は「コミュニケーション」です。

テデスコ監督 例えば敵の分析をする時に、選手には「この選手はどの点が良くて、どこが悪い?」という風に話をしていきます。そうすることで、選手は我々の考えを理解していきます。そして試合に出ない選手には、なぜ試合に出ないのかを説明します。もちろん毎回理解してもらえるわけではありません。でもそこに到達できるよう、私は努力しています。

――以前、「勝った時よりも、負けた時のほうが得るものが多い」と話していました。あなたは昨季アウエを降格の危機から救いましたし、今季シャルケでは3勝していますが、それらよりも今季喫した3敗のほうが学びは多いのですか?

テデスコ監督 状況が異なりますよ(笑)アウエでは準備期間がまったくありませんでしたし、就任から最初のリーグ戦までたった2日間しかありませんでした。それに対し、シャルケではプレシーズンをすべて使うことができましたし、練習やテストマッチを通じて理解を深めることができました。ただ、「敗戦から多くのことを学ぶことができる」という考えは根本的に変わりません。

――あなたが目指すサッカーとは、どのようなものですか?

テデスコ監督 チーム全員がスペースをうまく使うようなサッカーです。そしてできるだけ長い時間ボールを持っていたいですね。なぜなら私は攻撃的なサッカーが好きだからです。けれども攻守の切り替えのシーンでうまく相手をコントロールするために、バランスを損なってはいけません。