シューマッハー氏は現役生活15年をケルンで過ごしたレジェンド。現在は同クラブの副会長を務めている - © gettyimages / Sascha Steinbach
シューマッハー氏は現役生活15年をケルンで過ごしたレジェンド。現在は同クラブの副会長を務めている - © gettyimages / Sascha Steinbach
ブンデスリーガ

ケルン副会長シューマッハー氏、独占インタビュー

大迫勇也が所属するケルンは今季ブンデスリーガを5位で終え、25年ぶりの欧州カップ戦出場権を獲得した。そこで当サイト独語版は、同クラブのレジェンドであり、現在副会長を務めているハラルト・シューマッハー氏との独占インタビューを行い、ケルンの躍進について語ってもらった。

――まずお聞きします。有効期限のあるパスポートは再び取得されましたか?

シューマッハー氏 確かに私は数カ月前、「ケルンが欧州リーグ(EL)出場を決めたらパスポートの期限を延長しなければならない」と言ってましたね(笑)シーズン終了後に中国遠征もありましたし、すでに取得済みですよ。

――これまでバイエルン・ミュンヘンドルトムントシャルケウォルフスブルクもドイツサッカーリーグ(DFL)の大使的な役目を担い、中国遠征を行っています。ケルンにとって今回の遠征はどのような意味がありましたか?

シューマッハー氏 ブンデスリーガの存在を中国でもっと広めたいと考えていましたし、我々の育成ノウハウを生かし、パートナーである遼寧宏運(中国)の下部組織をお手伝いしたいとも思っていました。アジア諸国での情報交換など、非常にうまくいったのではないでしょうか。ヘネス・バイスバイラーがケルンの監督を務めていた時代から、我々は頻繁に日本へも出掛けていましたし、日本の若い選手をケルンの練習場に招いたりもしていましたが、その際に奥寺康彦を発見したのです。彼は1976年に日本人初のブンデスリーガプレーヤーとなり、1980年までケルンの成功のために戦ってくれました。

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――ファンの期待もさらに高まっています。来シーズン、それがチームの重荷になってしまうことはありえないでしょうか?

シューマッハー氏 今季開幕前に我々が設定した目標は、昨季の9位、もしくはそれよりベターな順位でしたが、センセーショナルなことに5位まで上げることができました。では、今ファンのみなさんに何を言うべきでしょうか?「5位に入ったから、次は“少し”上を目指して4位になろう!」とでも?いいえ、ファンのみなさんは、来季が難しいものになるかもしれないということを分かっていると、私は思います。もちろん夢を見ることはそれぞれの自由です。しかし首脳陣はしっかりと地に足をつけていなければなりません。空回りしなかったことこそが、我々がこの5年間で着実に進歩できた理由です。

――これまでにもフライブルクアウクスブルクアイントラハト・フランクフルトなど、ELに参加したために選手へ負荷がかかりすぎてしまい、ブンデスリーガで低迷してしまう例もありました。ケルンはこれをどう回避していくのでしょうか?

シューマッハー氏 私はケルンでゴールを守っていた15年間に、このシチュエーションを十分経験していますが、トレーニングの負荷をうまくコントロールすれば、肉体的な疲労はそこまで深刻なものにならないと考えています。それよりもむしろ、例えばミッドウィークの試合で負傷しても、たった数日間でその箇所を治さなければならない、ということのほうが難しいでしょう。さらに大きな問題は、メンタル面での負荷です。平日にACミラン(イタリア)やフェネルバフチェ(トルコ)、アーセナル(イングランド)のようなチームと試合をした数日後に、ブンデスリーガのクラブと戦う。頭の中をしっかりと切り替えなければなりません。「フライブルクやアウクスブルクのようなチームは、ドイツのACミランなんだ」ということを、監督は選手に伝える必要があります。しかしペーター・シュテーガー監督はそのあたりもうまくやってくれると思います。

――ケルンが成功を収めたことで、他クラブはケルンへ多くの興味を示すようになりました。シュテーガー監督やアントニー・モデステがそれに該当するかもしれません。これをどう乗り越えていきますか?

シューマッハー氏 確かに今回の成功により、このクラブに視線を向ける他クラブが出てきたのは間違いないでしょう。しかし私は古いタイプの人間ですし、彼らとの契約をまっとうできると信じています。我々が成功を手にした理由の1つに、2部所属時から同じ選手たちで戦ってきたことが挙げられます。そのうちファンタスティックな個性を持った8人の選手は今もケルンに残っており、チームの核となる部分は変わっていません。アントニーが契約をまっとうするか、それとももし他からオファーが来てそれを彼が受けるかどうかは、彼の判断を見なければなりませんが、我々にも交渉力はあります。2月に中国のクラブから大金を積まれるという“攻撃”を受けましたが、これを退けることに成功しました。もしあれを許してしまい、我々のトップストライカーを手放していたら、チームやファン、そしてクラブ会員にとって悪いサインになっていたのではないでしょうか。

――クラブ会員と売上の上昇、そしてチームの成長…これまでの成長について語って頂きましたが、インフラ面での発展はいかがでしょうか?あなたが現役だった頃から、トレーニング施設やクラブハウス、その周辺はあまり変化がありません。

シューマッハー氏 下部組織の施設を充実させるといったプロジェクトは進行していますし、第1段階として役所からの許可も下りています。しかし反対派が現れる可能性もありますし、そうすればプロジェクトの遅延は避けられません。もちろんケルンというクラブのホームは、ガイスボックハイム(ケルン市南西部のクラブハウスや練習場がある場所)であることに変わりはありません。しかしあそこの施設を拡大できないのであれば、土地の面からも改めて考える必要があります。今の選手たちが着替えに使用しているロッカールームは、40年前の選手が使用していたのと同じ場所。つまり、他のクラブと比べれば時代遅れなのです。こういった点についても、我々は他のクラブに肩を並べていかなければなりません。

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