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数々の名勝負が生まれた「デア・クラシカー」のベストバウトを紹介 - © © imago / Jan Huebner
数々の名勝負が生まれた「デア・クラシカー」のベストバウトを紹介 - © © imago / Jan Huebner

「デア・クラシカ-」名勝負5選

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バイエルン・ミュンヘンとドルトムントの対戦を人々は理由もなしに「デア・クラシカー」とは呼ばない。両チームの戦いには語り継がれるべき激闘の歴史があり、その多くがブンデスリーガの伝説となっている。歴代のデア・クラシカーの中で特に記憶に残る5つの名勝負を紹介する。

ドルトムント 4ー4 バイエルン(1982/83シーズン ブンデスリーガ第32節)

1980年代はインディアナ州ホーキンスで超常現象が発生し、音楽ではテクノポップが流行、そしてサッカー界でも歴史に残る名勝負が繰り広げられた。ドルトムントとバイエルンが壮絶な打ち合いを演じた1982/83シーズンの一戦はブンデスリーガの伝説の一つと言える。

試合はディーター・ヘーネスのゴールでバイエルンが幸先良く先制するが、ドルトムントも前半終了直前にマルセル・ラドカーノが直接FKを決めて同点に追いつく。さらに後半に入ると、ウド・ホルスマンとラドカーノがそれぞれ得点を挙げて2ー2。両チーム一歩も譲らない展開となる。

その後、クラウス・アウゲンターラーの得点で三たびリードを奪ったバイエルンは、畳み掛けるように二度の決定的なチャンスを作り出す。しかし、ローター・フーバーが放った強烈なシュートはゴールライン上でクリアされ、至近距離からのシュートもGKアイケ・イメルに阻まれた。

終盤に入ると試合はさらに目まぐるしく動き、記憶に残る“3分間の攻防”が繰り広げられる。マンフレート・ブルクスミュラーの得点でドルトムントが79分に同点に追いつくと、その2分後にエルダル・ケーザーも続いてこの試合で初めてリードを奪う。しかし、バイエルンも失点直後にカールハインツ・ルンメニゲが決めて、壮絶な打ち合いは4ー4のドローに終わった。

ドルトムント1ー0 バイエルン(2011/12シーズン ブンデスリーガ第30節)

デア・クラシカーが真の意味で世界中のファンから注目されるようになったのは、ユルゲン・クロップ監督がドルトムントを率いるようになってからだ。カリスマ指揮官に率いられたチームはリーグに旋風を巻き起こし、2010/11シーズンに史上4度目のブンデスリーガ優勝を達成。翌2011/12シーズンも残り5試合の時点で2位バイエルンに勝ち点3差をつけて首位を走っていた。

第30節に迎えた天王山はバイエルンがボールを保持するものの、より多くのチャンスを作り出していたのはドルトムントだった。そして77分、ケビン・グロスクロイツがエリア手前からシュートを放つと、コース上にいたロベルト・レバンドフスキがヒールで軌道を変えてゴールネットを揺らす。このシーズンのレバンドフスキはブンデスリーガで初めて2桁得点を記録し、最終的に22得点を挙げている。

粘るバイエルンも86分、アリエン・ロッベンがエリア内で倒されてPKを獲得。逆転優勝への望みはつながったかに見えた。しかし、ロッベンが自ら蹴ったPKはローマン・バイデンフェラーがストップ。ロッベンはその直後にも同点の絶好機を迎えたが、至近距離からのシュートは大きく枠を外れた。1点を守り切って勝利したドルトムントは最終的にリーグ連覇を達成した。

バイエルン 2ー1 ドルトムント(2014/15シーズン ブンデスリーガ第10節)

上述した2011/12シーズンの第30節はバイエルン、とりわけロッベンにとって「最悪のデア・クラシカー」となった。しかし、ペップ・グアルディオラ体制2年目の2014/15シーズン、ロッベンは3年前の失敗を帳消しにする活躍を見せる。

試合はピエールエメリック・オバメヤンのクロスにマーコ・ロイスが合わせてドルトムントが先制し、敵地に詰めかけたサポーターに大きな希望を抱かせる。しかし、後半はバイエルンが猛攻を仕掛け、シーズン開幕前にドルトムントからバイエルンに移籍したレバンドフスキのゴールで試合を振り出しに戻した。

攻勢を強めたバイエルンは試合終盤、フランク・リベリがエリア内でズボティッチに倒されてPKを獲得。キッカーはロッベン、GKはバイデンフェラーという3年前と同じシチュエーションが訪れる。バイデンフェラーは前回と同様に左に飛ぶが、今回は逆サイドに蹴り込んだロッベンに軍配。逆転勝利を収めたバイエルンはそのままリーグ王者に返り咲き、不振を極めたドルトムントはクロップ体制の終焉を迎えた。

ドルトムント5ー2 バイエルン(2011/12シーズン ドイツサッカー連盟カップ決勝)

2011/12シーズン、ドルトムントのブンデスリーガ優勝を決定的なものにしたリーグ終盤のデア・クラシカーがこの対戦に火を付けるものだったとすれば、2012年のドイツサッカー連盟カップ(DFB杯)決勝は両クラブのライバル心をそれまで以上に燃え上がらせる燃料だったと言える。

ドルトムントにとってはクラブ史上初の国内二冠が懸かった、バイエルンにとっては翌週に控えた欧州チャンピオンズリーグ(CL)決勝のチェルシー戦に向けて試金石となる一戦は、開始3分に香川真司が決めてドルトムントが先制。その後ロッベンとマッツ・フメルスがそれぞれPKを決めて1点ずつを加えたが、前半アディショナルタイムにレバンドフスキがマヌエル・ノイアーの股を抜くシュートを決め、ドルトムントが2点リードで後半へと折り返す。

後半に入ると、58分にレバンドフスキがこの日2点目。バイエルンもリベリの個人技で1点を返すが、逆転への望みは長く続かない。ノイアーがこぼしたボールをルカシュ・ピシュチェクが拾い、最後はレバンドフスキがハットトリック達成。5―2の大勝でドルトムントが国内二冠に輝いた。

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