- © imago images
- © imago images
bundesliga

昇格候補4クラブ、開幕2週間前チェック!

xwhatsappmailcopy-link

ブンデスリーガ2部の2019/20シーズン開幕が、いよいよ2週間後に迫ってきた。本稿では、ブンデスリーガ昇格候補と目される4クラブの現状&プレシーズンの動きを以下に紹介していく。

【昇格候補1:シュトゥットガルト

状況:ウニオン・ベルリンとの入れ替え戦に敗れ、3度目の2部降格が決まったシュトゥットガルト。しかし同クラブは前回(2016年)の降格時にも、1シーズンでのブンデスリーガ復帰を果たしており、戦力の充実度は今回も2部トップクラスである。また2016/17シーズンに2部史上最多となる平均5万500人の観客を集めたように、強力な「12人目の選手」が彼らをサポートしてくれる。

指揮官:ブンデスリーガ復帰というミッションを引き受けたのは、今夏就任したティム・ヴァルター監督だ。昨季はマルクス・アンファング監督の後任としてキールの指揮官を務め、リーグ3位の60得点を記録するなど攻撃的サッカーでファンを魅了した。バイエルン・ミュンヘンやカールスルーエの下部組織での指導経験もある。

目玉補強:1人目は、昨季16ゴール7アシストを記録し、パーダーボルンのブンデスリーガ昇格に貢献したフィリップ・クレメント。そして2人目はハンブルガーSVへの期限付き移籍から戻ってきたオレル・マンガラ。前者は20代半ばにしてようやく日の目を見た苦労人だが、プレーの質は年々アップしている。後者は昨季ハンブルクで2部29試合に出場し、安定度が増した。両者の加入により、シュトゥットガルト中盤の選手層はさらに高まったと言えるだろう。

リーグ初戦:7月26日、ハノーファー(H)

- imago images / Sportfoto Rudel

【昇格候補2:ハノーファー

状況:ハノーファーの2部降格はクラブ史上6度目だが、過去5回のうち3回は1年でブンデスリーガに復帰している。直近の例では、シュトゥットガルトとともに降格し、そしてともに昇格を果たした2016年が挙げられる。

指揮官:2010/11シーズンにハノーファーをクラブ史上最高のブンデスリーガ4位へ導くなど、同クラブを熟知するミルコ・スロムカ監督がこの夏就任した。成績が低迷していた2013年12月に同職から去ったスロムカ監督だが、2011/12シーズン、2012/13シーズンに2年連続でハノーファーを欧州リーグ(EL)に出場させており、ファンの信頼は厚い。

目玉補強:ジョナタスとヘンドリク・ヴァイダントの2トップに割って入るであろう存在が、フォルトゥナ・デュッセルドルフから移籍してきたマービン・ドゥクシュだ。昨季はブンデスリーガ16試合出場1得点と不甲斐ない出来に終わったものの、2017/18シーズンには中堅キールのエースFWとして活躍し、2部得点王に輝いた実績がある。当時の得点感覚を取り戻せば、昇格を目指すハノーファーの大きな力となってくれるはずだ。

リーグ初戦:7月26日、シュトゥットガルト(A)

- imago images / GEPA pictures

【昇格候補3:ニュルンベルク

状況:上述の2クラブとともに2部へ降格してしまったニュルンベルクだが、これまでリーグ史上最多8度のブンデスリーガ昇格を記録しており、その経験値は他の追随を許さない。また降格から1年で即昇格したことも4度(1980年、1985年、2004年、2009年)あり、2部を戦い抜く術はクラブに備わっている。

指揮官:今夏バトンを託されたのは、近年優秀な指導者を何人も輩出しているオーストリアからやってきた、ダミル・カナディ監督だ。これまでドイツでの指導経験はないものの、母国プロリーグの複数クラブで監督を歴任した後、アトロミトスFCを率いた2018/19シーズンはギリシャ年間最優秀監督に輝いた。

目玉補強:ハイデンハイムで2部58試合出場14ゴール14アシストの成績を残したニコラ・ドヴェダンは、ニュルンベルクの前線強化に直結するだろう。またハノーファーから移籍してきたオリバー・ゾルクは、フライブルクとハノーファーでブンデスリーガ166試合に出場した経験豊富な選手。彼もまたニュルンベルクの最終ラインにとって重要な存在となりそうだ。

リーグ初戦:7月27日、デュナモ・ドレスデン(A)

- imago images / Zink

【昇格候補4:ハンブルガーSV

状況:クラブ史上初の2部降格を経験し1シーズンでのブンデスリーガ復帰を目指した昨季は、後半戦に急ブレーキがかかってしまい、まさかの4位で終了となった。しかし昨季ハンブルクの平均年齢は23.8歳と、経験値は少ない一方、伸びしろはまだ十分残されている。

指揮官:ボルシアMGとの契約を満了したディーター・ヘッキング監督が就任。これまでブンデスリーガ418試合、同2部136試合を指揮し、残留争いや優勝争い、欧州チャンピオンズリーグ(CL)など経験は豊富だ。ヴォルフスブルクでは同クラブ初のドイツサッカー連盟カップ(DFB杯)優勝をもたらしている。

目玉補強:ニュルンベルクからエヴェルトンとティム・ライボルト、インゴルシュタットからソニー・キッテル、ボーフムからルーカス・ヒンターゼーアとヤン・ギャメラー、キールからダヴィド・キンソンビ、ザンクト・パウリからジェレミー・ドゥジアク、シュトゥットガルトからベルカイ・エズジャンが加わった。いずれもチームの強化につながる目玉級の選手であり、この補強策を見る限り、昇格への本気度は他クラブを大きく上回っている。

リーグ初戦:7月28日、ダルムシュタット(H)

- imago images / Oliver Ruhnke