Summary

・今季の得点王候補をクローズアップ

・第1回はケルンのモデステ

・モデステはケルンの今季10ゴールのうち6ゴールに絡んでいる

第6節を終えてブンデスリーガの得点王争いが大混戦となっている。ランキングのトップに立つのは、ロベルト・レバンドフスキ(バイエルン・ミュンヘン)、ピエールエメリック・オバメヤン(ドルトムント)、チチャリート(レーバークーゼン)、アントニー・モデステ(ケルン)、ベダド・イビシェビッチ(ヘルタ・ベルリン)の5選手。彼らのストライカーとしての強みはどこにあるのか、その秘密に迫る。

第1回:アントニー・モデステ

第1回で取り上げるのはケルンのアントニー・モデステ。第6節のバイエルン戦では芸術的な“カンフーキック”でマヌエル・ノイアーが守るゴールをこじ開け、昨季王者から貴重な勝ち点1をもぎ取った。ノイアーのみならず驚いたこのアクロバティックなゴールでモデステは今季5点目。得点ランキングのトップタイに躍り出ている。

もっとも、モデステの成長ぶりと実績を考えればこの数字も当然だろう。モデステは昨季のチーム総得点38のうち、一人で半数近い15ゴールを記録。ブンデスリーガのトッププレーヤーの仲間入りを果たしたのも決して驚くべきことではない。

高い決定力と空中戦の強さ

モデステはリーグ戦での5得点に加え、ドイツサッカー連盟カップ(DFB杯)1回戦でも1得点。シャルケとのアウェーゲームでは大迫勇也のゴールもアシストしており、ケルンの今季10ゴールのうち6ゴールに絡んでいる。さらにシュート数はチーム最多の19本。これはブンデスリーガ全体でも5番目に多い数字だ。

モデステは決定力の高さだけでなく、パスを呼び込む動きも秀逸。また、1対1の競り合いに決してひるむことなく、空中戦の回数でもヘルタのイビシェビッチに次ぐ数字を残している。ここまでヘディングからリーグ最多の2ゴールを決めているのもそうした姿勢の賜物だろう。

相手DFにとって脅威の存在

ブンデスリーガのDFにとってモデステはやりにくい相手だ。それはチームトップの被ファウル数が示している。また、激しいプレッシャーを受けてもボールをキープする力があり、味方にボールをつなぐことができる。典型的な点取り屋ながら、チームプレーヤーとしての姿も見せてきた。

今のモデステはどんな位置からでも、どんな体勢からでも思いのままにゴールを決められる。ブンデスリーガ通算39得点はフランク・リベリ(バイエルン)の71得点に次いでフランス人選手歴代2位の成績。だが、個人記録は後回しにして、「チームメートにダンケ(ありがとう)と言わなくては」と話す控えめな姿勢は変わらない。28歳と年齢的にもキャリアのピークを迎えたモデステは、この先も仲間たちに多くの“ダンケ”を伝えていくつもりだ。