第3節終了時で勝ち点7に失点0――大迫勇也が所属するケルンは2016/17シーズン、見事な開幕ダッシュを見せている。しかし9月21日には内田篤人も所属する強豪シャルケとの一戦が控えており、ここまで勝ち点と得点がともに0の同クラブは、死にもの狂いで向かってくるはずだ。そんな中、ケルンのペーター・シュテーガー監督が当サイト独語版の独占インタビューに応じ、今季ここまでの様子について語ってくれた。

――選手たちがチームとしてまとまり、機能していることについては、監督のあなたですら驚いたりしませんか?

シュテーガー監督 いや、もしすべてがうまくはまれば、我々は自分たちの本来の能力を出し切ることができる。彼らは過去2シーズン、「どんな相手でも苦しめることができる」ということを証明してきた。例えば昨季はレーバークーゼン戦、メンヘングラートバッハ(ボルシアMG)戦、シャルケ戦、ドルトムント戦で勝利を収めた。今や、そのような強豪クラブから勝ち点を奪ったとしても、まったく驚きではないんだ。だが、自信を持って最高のパフォーマンスを見せ、毎試合勝利するようなチームになるには、まだまだ時間がかかる。

――私たちにとっての驚きは、新加入選手も瞬く間にチームに溶け込んでしまうことです。

シュテーガー監督 このチームは調和が取れており、仮に何人かの選手が負傷離脱したとしても、まだ多くの可能性を秘めている。ことしの夏に加わった新加入選手は、我々のクオリティーを高めてくれるし、さらにそのうち数人はブンデスリーガでの経験もある。既存戦力も、何シーズンもケルンでプレーしている選手ばかりだし、チームは非常に良く機能していると言えるだろう。

――自信がおありのようですね。

シュテーガー監督 まず、プロサッカーの世界では、自信を持ちながら開幕に臨んでいくかどうかが、非常に重要なことである。我々は3シーズン連続でブンデスリーガの舞台におり、今季ここまでは勝ち点7を奪うなど、大成功を収めている。

――スポーツディレクターのヨルク・シュマトゥケ氏とあなたは、所属選手のバランスにとても気を使っています。人間性というのは、ピッチの上でのクオリティーよりも大事なのでしょうか?

シュテーガー監督 しっかりとした足場を築き、将来を見据えて強化を進めたければ、1つの組織として形作らなければならない。それは100%明白なことだ。ケルンにおいては、1人1人がチームのことを考えている。

――ケルンは昨季9位に終わりました。今シーズンの目標は、来季の欧州リーグ(EL)出場権ではないでしょうか?

シュテーガー監督 もちろんさらに成長を続けていきたいと思っている。選手たちがさらに向上していき、どんな状況でもそれを乗り越えるためのサッカー頭脳も鍛えていきたいね。

――欧州カップ戦出場は、まだあなたの視界には入っていないのでしょうか?

シュテーガー監督 いやいや、いつか国際舞台に立てたらいいなと思っているし、そのことを夢見ている。マインツアウクスブルク、そしてフライブルクが近年示してきたように、我々もその舞台に立ちたい。だがそのためには、クラブにとって素晴らしいシーズンと呼べるようなパフォーマンスで、1年間を終えなければならない。そして他のクラブとの戦いにも勝たなければね。

――あなたが就任してからの過去3年間で、ケルンはドイツで最も強固な守備を持つクラブとして知られるようになりました。あなたにとって、3バックで戦うか、4バックで戦うかということは重要なポイントでしょうか?

シュテーガー監督 基本的にはどうでもいいことだね。もちろんスペースをうまく消し、堅い守備を構築するためには、システムも大事になってくるだろう。しかし強い意志、そして激しいプレーも求められる。私は、選手たちが毎週試合でベストを尽くして戦ってくれている、と100%断言できる。ケルンのこの(堅い守備という)根幹は、ブンデスリーガ2部にいた時代から作り上げられたものだ。もう誰もあそこには戻りたくない。だから我々はほぼ毎試合、常に堅い守備を敷くことができるんだ。

――ケルンも今季は4バックから3バックに変更することもあります。フォーメーションを変えることによって、選手の何人かはポジションを失っていますが、それでもチーム内には混乱というものがありません。

シュテーガー監督 今のところ、ケルンについては非常にポジティブな報道がされているね。それについては何も反論はないけれど、だがこのクラブは怠け者の楽園ではない。我々は基盤を作るべく汗を流しているし、監督が試合中にシステムを変えようと、ある選手が出場時間の短さに不満を持っていようと、自分たちの仕事を行うだけだ。もちろん、試合に勝利した際に喜びに溢れている選手がいる一方で、試合に1分も出場できない不運の選手もいる。それは当たり前のことだ。だがその不満をこれまでうまく内部にとどめることができている。そして我々は年間だいたい40試合を戦い、トレーニングを行う日は約300日もある。この300日という日は私にとって非常に重要だ。毎日クラブハウスに行くこと、選手とピッチに立てることがとても楽しみなんだ。このクラブでは、みんなと一緒に過ごす時間を「時間が失われてしまった」と考える人は1人もいない。みんなとの共同作業が楽しくて仕方ないんだ。

――あなたはとても控えめな人物だと思います。

シュテーガー監督 私は、自分を本来の自分よりも大きく見積もることはしないようにしている。だがネガティブ思考でもない。仮にチームが大成功を収めたとしても、その成功が100%監督だけの力ではないし、もちろんその逆もまたしかりで、チームが失敗した時に、監督の仕事だけに責任があるわけでもないと思う。私はただ、1日1日を充実したものになるよう努めているし、選手がベストを尽くせるような指導をしていきたいと思っている。いつかは必ず、チームにとって困難な時期が訪れるはず。しかし、そうなった場合でも、全員で力を合わせて立ち向かっていかなければならない。私にとって非常にありがたいのは、ここではみんなが長期的戦略を持っていて、長いスパンで物事を考えることができるんだ。私が日々の自分の仕事だけに集中できるのは、そのおかげだ。ドイツで長い間この仕事に従事できていること、素晴らしいリーグで、ファンタスティックなスタジアムで仕事をできていることに、私はとても大きな幸せを感じているよ。