シーズン最終盤、原口元気に求められるものとは?
ヘルタ・ベルリンの原口元気が4月23日に行われたブンデスリーガ第30節のウォルフスブルク戦で先発メンバーから外れた。ようやく出番が回ってきたのは1ー0とリードした後半のアディショナルタイム、3人目の交代選手として数分間ピッチに立つにとどまった。
前半戦の勢いに陰り。前節は数分の出場にとどまる
4月はリーグ戦でのフル出場がない。第28節のアウクスブルク戦では今季2度目の出場機会なしに終わった。先発に復帰した第29節のマインツ戦も60分で早々にピッチを去った。当たり前のようにフル出場していたシーズン前半に比べると、その勢いには明らかに陰りが見られる。
ボスニア・ヘルツェゴビナ代表FWのベダド・イビシェビッチを1トップに置く4ー2ー3ー1システムにおいて、ここ最近の原口は2列目の右サイドが主戦場となっている。しかし、ウォルフスブルク戦ではライバルのアレクサンダー・エスワインにそのポジションを譲った。
今季のヘルタのチーム総得点はリーグで11番目の「38」。一方で失点は「35」とリーグで5番目に少ない。堅守速攻のスタイルをベースとするチームにおいて、攻撃の狙いは今季12ゴールのイビシェビッチの得点能力をフルに引き出すことだ。そのための重要な手立てが両サイドからのクロスとなる。
キャプテンも務める主砲イビシェビッチは188センチの長身で、ゴール前の制空権争いに優れる。実際、ウォルフスブルク戦の決勝点は、エスワインの右サイドからのクロスをイビシェビッチが頭で決めたものだった。エスワインはヘルタの2列目のプレーヤーの中で最も多くのクロスを供給している。パル・ダルダイ監督がこの試合で原口ではなく彼を起用した大きな理由だろう。