ポルトガルが初のヨーロッパチャンピオンに輝いた今夏の欧州選手権(EURO)。その中でビッグヒーローとなり、大会最優秀若手選手に選ばれたのが、この夏バイエルン・ミュンヘンに加入したレナト・サンチェス(18)だ。負傷の影響もあってバイエルンではまだその力を発揮できずにいるが、そんな状況も9月9日に行われる 第2節シャルケ戦で変わることになりそうだ。

8月上旬にチームに合流したサンチェスは、EURO決勝で痛めた太ももの影響でチーム練習にほとんど参加できず、公式戦デビューもお預けとなっている。リーグ開幕戦ではベンチ入りしたものの出番はなく、ポルトカル代表への招集を辞退してコンディション調整を優先していた。その甲斐もあって、9日から再開するブンデスリーガで公式戦デビューを果たす可能性が高まってきた。

ビダルの欠場が濃厚。公式戦デビューへ

チリ代表のアルトゥーロ・ビダルは、水曜日に行われるボリビアとのワールドカップ予選後にドイツに戻るが、金曜日20時30分(日本時間27時30分)キックオフのシャルケ戦までほとんど時間がなく、欠場する可能性が高い。中盤の2つの席をティアゴ・アルカンタラ、シャビ・アロンソ・ヨシュア・キミッヒと争うサンチェスにとって、ビダルの欠場は願ってもいないチャンスだ。

チームの指揮を執るカルロ・アンチェロッティ監督は「エクセレントな選手」とサンチェスにぞっこんの様子。一方で「彼はまだ若い。我々も慎重に接していかないと」と話し、層の厚いバイエルンならではの利点を生かし、焦らず時間をかけてチームに慣れさせていく方針を打ち出している。

ルンメニゲ社長「今となっては手に入らない選手」

「ここでベストプレーヤーの一人になりたい」と語り、大きな自信とともにバイエルンへやってきたサンチェス。バイエルンが彼の獲得に費やした額は史上最高額に数えられると言われているが、カールハインツ・ルンメニゲ社長はむしろ“お買い得”だったと見ているようだ。

EURO終了直後、ルンメニゲ社長は『Soester Anzeiger』に対し、早めの決断が功を奏したことを誇らしげに喜んでいる。「EUROの舞台であれだけやれる18歳なんて、そうそうお目にかかれるものではない。彼にはとてつもない才能がある。4月半ばの段階で大きな額を出す決心をしておいてよかったよ。EUROの後では、とても払えないような金額まで高騰していただろうからね」

バイエルンでは重圧に負けないよう十分な時間をもらってきたが、彼にとっては「1日も早く」という気持ちのほうが強い。待ち続けた公式戦デビューのチャンスは、早ければ金曜日のシャルケ戦、先発出場という形で訪れるかもしれない。