クラブ史上初のブンデスリーガ昇格を果たしたライプツィヒホッフェンハイムとの開幕戦では2度のビハインドをはねのけて勝ち点1をもぎ取った。そのライプツィヒを率いるラルフ・ハーゼンヒュットル監督が独占インタビューに応じた。スポーツディレクターを務めるラルフ・ラングニック氏との仕事、サッカーに対する考え方、そして9月10日に迎えるドルトムントとのホーム初戦について語ってもらった。

――インゴルシュタットを率いた昨季に続き、今季も昇格チームの指揮官として新シーズンを迎えました。昨季と同じように感じていることはありますか?

ハーゼンヒュットル 試合の進め方などは似たようなところがありますね。そして、最初のホームゲームでドルトムントを迎えるというのもインゴルシュタットと同じです。しかし、0-4で敗れた昨季のような高い授業料を払うつもりはないですよ。

――これまでのキャリアで、シーズンの最初からチームを率いるのはライプツィヒが初めてになります。

ハーゼンヒュットル 成績不振で解任された前任者の後を受け、シーズン途中から監督に就任するというのは珍しいことではありません。最下位のチームを任されれば、まずは環境を落ち着かせるところから始まります。しかし、今回は前シーズンに大きな成功を収めたチームの監督を任されました。私の仕事はその成功をさらに進めていくことです。

――チームを好成績に導いたラルフ・ラングニック前監督は自ら後任探しに乗り出し、あなたに決めました。これは大きな信頼を意味する一方で、重荷にもなりませんか?

ハーゼンヒュットル 私はラングニックのことを、ドイツで最も優秀な監督の一人と見ています。ですから、そのような人から見込まれたことを非常に誇らしく感じています。彼のような監督の後を引き受けるのは決して簡単なことではありませんが、とても幸運なことに我々のサッカーの見方や解釈は非常に近いのです。初めて話をした時から、互いに共感できることが多く、彼との共同作業は最初から特別なものでした。そのことは、私がこのクラブに慣れていく上で大きな助けになりました。

――どのようなサッカーを目指しているか教えていただけますか?

ハーゼンヒュットル 私が率いていたインゴルシュタットは“ドナウのプレッシング・モンスター”と呼ばれたことがありますが、これはチームの特徴を見事に言い当てた表現だと思います。我々は相手に関係なく、素早い攻撃とプレッシングで相手を襲い、ボールを奪うということを基本としていました。インゴルシュタットでやっていたボールに対する動きというのは、ここライプツィヒでも柱になるものです。ですので、クラブが変わったことによる切り替えは全くなかったのです。

――高い能力を持つ選手にとって、そうしたハードな動きは難しいのでしょうか?

ハーゼンヒュットル そんなことはありません。大事なのは「自分の強さをボールを持った時だけでなく、相手がボールを持った時にこそ出せるようにしたい」という気持ちを持つことです。チームとして成功したいのであれば、与えられた役目を受け入れ、実行できる選手が必要になる。そうした覚悟、心の準備は質の高さにもつながっていく。ですから、試合で常に120km、130km走る必要はなく、110kmでも十分なのです。

――ホッフェンハイムとの開幕戦のように、ということですね?

ハーゼンヒュットル そのとおり。ホッフェンハイム戦のように、走るコースを効果的に見極め、試合の状況をうまく把握することができれば、結果を残すことができるのです。

――ホッフェンハイムとの試合は2-2の引き分けでしたが、強いインパクトを残しました。ただ、シュート数が相手の倍以上だったことを考えると、勝たなければいけない試合だったのではないでしょうか?

ハーゼンヒュットル 勝ち点1止まりだったのは少し残念でしたね。ですが、初めてのブンデスリーガの試合で、スピードの速さ、我々を封じる相手の動きなど、いろいろなことが分かりました。選手たちはその中で、やってはいけない動きや機能しないことを素早く理解し、初戦から貴重な学習をすることができたと思います。はじめの一歩としては上々でした。試合終了間際のゴールが試合内容に値する同点弾となったばかりか、勝ちに近い気持ちでライプツィヒへ戻れたことも大きかったですね。

――ホーム初戦でドルトムントを迎えます。どのようなスタジアムの雰囲気を期待していますか?

ハーゼンヒュットル 静まり返ったスタジアムには絶対にならないと確信していますし、そうならないよう望んでいますよ(笑)。満員の観客の中、バイエルンと並んでドイツ最高のチームを迎えます。そういう試合を経験させてもらおうとクラブは長いこと努力を続けてきたんです。ドルトムント戦に向けてチームは燃えていますし、与えられた仕事に対して情熱を持ちつつ、クールさも失わないように立ち向かっていくつもりです。そうすることで、いい試合ができるだけでなく、結果もついてくるかもしれませんね。

――試合のやり方を対戦相手によって変えるということはありますか?

ハーゼンヒュットル 対戦相手による微調整は常に必要だと思っています。ただ、基本的にはボールに対する動きが一番であり、そこを見せたいですね。昨季、優勝してもおかしくないだけの勝ち点を積み上げたドルトムントが相手では、我々は完全に劣勢です。敵がなめてかかるとも思えない。ドルトムントだってホッフェンハイムでの我々の試合を見ているでしょうから、こちらの力も分かっているはずです。

――ナビ・ケイタやベルナルド、ティモ・ヴェルナーといった新戦力が話題に上がることが多いですが、ドミニク・カイザーのようにクラブとともに4部、3部、2部、そしてブンデスリーガへと上がってきた選手は特別な存在なのではないでしょうか?

ハーゼンヒュットル 彼は「キャプテンはこうあるべき」というのを実践してくれています。ドミニクはチームと私の橋渡し役であり、チームで一目を置かれている存在だと見ています。彼はその負けん気と努力で頑張ってきたからこそ、このクラブのすべての成長過程をともに歩み、ブンデスリーガまで上ってくることができたのです。ホッフェンハイムとの試合でも早速ゴールを決め、ここでもやれるのだということを示してくれました。インゴルシュタット時代のモーリッツ・ハートマンも彼と同じように下のリーグから上がってきた選手ですが、昨季は初めてのブンデスリーガで12得点を挙げました。手と手を取り合いながらチームが成長していく姿を見るのは、実に素晴らしいことです。