戦列復帰以降、好調を維持するロイスはホッフェンハイム戦でも貴重な先制点を挙げた - © © imago / Uwe Kraft
戦列復帰以降、好調を維持するロイスはホッフェンハイム戦でも貴重な先制点を挙げた - © © imago / Uwe Kraft

違いを生み出すドルトムントの切り札

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今季のドルトムントには、ウスマン・デンベレやクリスティアン・プリシッチら才能豊かな若手選手が台頭している。しかし、欧州チャンピオンズリーグ(CL)の本戦出場権を懸けたホッフェンハイムとの一戦でも見られたように、重要な局面で違いを生み出しているのはベテラン選手たちだ。3位奪還に成功した試合では、トーマス・トゥヘル監督の“切り札”マーコ・ロイスが存在感を示した。

度重なるケガから完全復活

ロイスは胸を張り、ドルトムントのサポーターが陣取るゴール裏に向かって「もっと歓声を!」と言わんばかりに手を耳に当てた。キックオフからわずか4分、電光石火の先制ゴールだった。ロイスは3週間前に戦列復帰を果たすと、公式戦6試合で5得点をマーク。しかも、そのうちの4得点はチームにリードをもたらす先制点である。

ドイツサッカー連盟カップ(DFB杯)準決勝のバイエルン・ミュンヘン戦でも試合の均衡を破るゴールを決めたが、改めて記録を見てみると、それが決して珍しいものではないことが分かる。ロイスがドルトムントで挙げた通算87得点のうち、実に3分の1以上が先制点なのだ。

- © imago / Plusphoto

チームリーダーとして欠かせない存在に

成長著しい多くの若手選手の中で、経験豊かな2人のベテランが最後に違いを見せる。特にロイスの場合は、シーズン序盤に恥骨炎で離脱し、復帰後に今度は左太もも裏の筋肉を痛めて長期離脱している。現在の活躍は度重なるケガを乗り越えてのものなのだ。

ホッフェンハイム戦はロイスにとって今季20試合目の公式戦だった。わずか20試合の出場で11ゴール8アシストを記録しているのだから、彼がいかに価値のある選手かが分かる。

しかもロイスの価値は驚異的な得点力だけではない。キャプテンのマーセル・シュメルツァーは「ピッチ上の本物のリーダー」と称賛しているし、トゥヘル監督も「彼は周りにいるすべての選手をより素晴らしい選手にする」と、独特な言い方でロイスを称賛している。

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