「ラースとプレーするのは楽しい」
今季開幕前にドルトムントからレーバークーゼンへ移籍したスベン・ベンダーは、双子の兄ラースがキャプテンを務める新天地で開幕から先発出場を続けている。2009年以来、8年ぶりにチームメートとなった兄との関係、そしてレーバークーゼンへの移籍について語る。
――レーバークーゼンに移籍して3カ月が経ちました。昨季苦戦を強いられたチームへの加入でしたが、今の雰囲気はどうですか?
ベンダー 昨季の不調が少なからず影を落としていることは入ってすぐに気づいた。これは外から来たからこそ感じることかもしれないが、自分たちを信じられなくなっているところがある。けれど、この数週間で一歩ずつ前進している。自分たちの力やクオリティをもう一度信じられるようになってきた気がするね。
――8年ぶりにラースとチームメートになりました。そちらはどうですか?
ベンダー ラースと一緒にやるのは信じられないほど楽しいよ。離れていた8年間も互いにサッカーの話をたくさんしてきたけど、何年経っても僕らは同じような考えを持っていることに気づかされた。それはピッチを離れたところでもね。彼とは気が合うんだ。
――より多くの出場機会を求めてのレーバークーゼン移籍でした。
ベンダー ドルトムントは監督が変わって、(ポジション争いも)一からのスタートだった。けれど、僕の中で何かしら変えないといけないという思いがあった。何度か負傷もあったが、この2年は万全の時でも必ずしも試合に出ているわけではなかった。だから、もう一度ドルトムントでレギュラーの座を手にできるのか確信が持てなかった。その中で、とにかく試合に出ることだけを考えていた子供の頃を思い出すようになったんだ。
――ただ、レギュラーの保証がないのはレーバークーゼンも一緒です。
ベンダー そのとおり。僕らサッカー選手に出場機会の保証はない。けれど、レーバークーゼンでの僕は古株ではなく、新しい選手という立ち位置になる。ドルトムントにいた時のように、あらゆることに順応して、文句を言わず、すべてを受け入れるというような立場じゃないんだ。最初から結果を残さなければいけないことは分かっていたけど、ここでは試合に出られるかどうかはすべて自分次第。経験を積んできた選手として、重要な役割を担うことを期待されていて、まずはそれに応えなければいけない。新しい挑戦になるが、それができると証明したかった。ドルトムントで何度も証明してきたようにね。ケガから復帰した後は以前のレベルに戻れるよう自分に対して厳しくした。簡単に言えば、もう一度それをやってみたかったということさ。