マリオ・ゴメスがブンデスリーガに戻ってきた。ドイツ代表FWを獲得したウォルフスブルクにとっては、間違いなくビッグディール。なぜならゴメスはブンデスリーガの歴史の中で、最もゴールが計算できるストライカーの一人だからだ。

ゴメスは今年7月で31歳なったが、ここまでのキャリアは決して楽なものばかりではなかった。時の流れによる変化は、今夏の彼を見ればよく分かる。数年前までドイツ代表のユニフォームを着てピッチに立つゴメスは、サポーターから頻繁にブーイングを浴びせられる存在だった。

しかし、今夏の欧州選手権(EURO)では真逆の光景が見られた。ゴメスがグループステージ初戦と第2戦で先発から外れると、サポーターからは彼の起用を要求する声が挙がった。そしてフランスとの準決勝で彼が負傷欠場を余儀なくされると、サポーターも大きな失望を味わった。

レバンドフスキを上回る得点力

ゴメスは一時、“チャンスキラー”の汚名を着せられていたことがあるが、数字を見ればそれが奇妙なことだと分かる。

ゴメスはシュトゥットガルトバイエルン・ミュンヘンで出場したブンデスリーガ236試合で実に138得点を挙げており、113分に1ゴールを挙げている計算になる。これを上回る得点率を残しているのは、バイエルンのレジェンド、ゲルト・ミュラーただ一人である。

“爆撃機”ことミュラーは現役時代、105分に1ゴールのペースでゴールを量産したが、ゴメスの得点率はこれに次ぐ好成績。先日、ロベルト・レバンドフスキの“爆撃機”超えを紹介したが、ゴメスはそのレバンドフスキをも上回っている。レバンドフスキの得点率は124分に1ゴール。この数字は同じくドルトムントで活躍した元ブラジル代表FWマルシオ・アモローゾと並ぶ好成績だが、ゴメスの数字とはかなりの差がある。

タイトルという点でも、ゴメスはすでに数々の栄冠を手にしてきた。3度のブンデスリーガ王者に加え、昨季は新たにベシクタシュ(トルコ)でリーグタイトルを獲得。ドイツサッカー連盟カップ(DFB杯)も2度手にしており、バイエルン時代の2013年にはブンデスリーガ、チャンピオンズリーグ(CL)、DFB杯の3冠を達成している。

個人タイトルも然り。昨季はベシクタシュで33試合に出場して26ゴールという驚異的な数字を記録。チームを7年ぶりのリーグ優勝に導き、自身はキャリア2度目の得点王に輝いた。

ケルン戦でのデビューに照準

最近になって再びうまく歯車がかみ合うようになった理由を、本人はシンプルに「やっと万全な状態になったからだよ」と説明する。フィオレンティーナ(イタリア)では度重なるけがに悩まされ、2013/14シーズンからの2年間でリーグ成績はわずか29試合7ゴールにとどまっていた。

EURO準決勝の欠場につながった太ももの負傷によって今も戦列を離れているが、けがはすでにほぼ完治。ちょうどランニングメニューを始めたところで、来週中にもチーム練習に合流できる見込みだ。

アウクスブルクとのリーグ開幕戦には間に合わなかったが、代表戦ウィーク後の9月10日に行われるケルンとのアウェー戦ではピッチに立つことができるだろう。もちろん、その高い得点力もすぐに証明してくれるはずだ。