Summary

・ウォルフスブルク、イスマエル監督の独占インタビュー

・同監督就任後リーグ戦3試合目で、チームは9試合ぶりの白星を獲得

・チームの立て直し方法、そして次節シャルケ戦について語った

ウォルフスブルクは10月中旬、ディーター・ヘッキング監督に別れを告げ、バレリアン・イスマエル監督を内部昇格させた。同監督は当初、暫定指揮官であったものの、その後、正式な監督に就任。トップチームと2018年夏まで契約を結ぶことになった。苦境に陥っていたチームを上位に浮上させようと野心に燃えるイスマエル監督が、第11節シャルケ戦を前に、当サイト独語版との独占インタビューに応じてくれた。

――シーズン途中に、ひどく不安定なチームを率いることになりました。まず何から始める必要があったのでしょうか?

イスマエル監督 内部で何が起こっているのかを理解するため、まずはチームの“像”を入手しなければなりません。この“像”はチームの1人1人と話し合いをすることで、浮かび上がってくるものです。就任前、「ネガティブな出来事ばかりでチームがバラバラだったら恐ろしい」と考えていましたが、幸運にもそうではありませんでした。ですが、インターナショナルな舞台で戦ってきた、もしくは戦えるレベルの選手たちが、非常に動揺していました。まずは彼らに自信を植え付けること、そしてゆっくりとチーム作りをしていくことを考えました。

――あなたはウォルフスブルクに長く在籍してきました。これまで、監督の手腕に疑問符がつくようになった時、「自分に順番が回ってくるかもしれない」というような心構えをしたことがありましたか?

イスマエル監督 いいえ、それは間違った行為です。ヘッキング監督はウォルフスブルクに成功をもたらしましたし、このクラブの誰もが、(トップチームが)良い成績を収められることを願っていましたから。

「本当に素晴らしい瞬間」

――ヘッキング前監督からチーム情報をもらうことができましたか?

イスマエル監督 私たちは普段から密にコンタクトを取っていましたし、定期的に意見交換をしていました。あなたが言ったように、幸い、私はすでにウォルフスブルクに在籍していましたからね。時間が過ぎるのは非常に早く、長時間話すことはできませんでしたが、彼とのメールのやり取りで情報を得たりしていますよ。

――フライブルク戦で3点目が入った後、選手があなたのところへ駆け寄ってきました。どのような気分でしたか?

イスマエル監督 チームが1つにまとまっていることを示す、素晴らしい表現だったと思います。でも最初は、交代選手のことでやり取りがあったため、それに気付かなかったんです。それが終わり体の向きを変えたところ、突然彼ら全員の姿が現れたんです! 本当に素晴らしい瞬間でしたね。

――現代サッカーにおいて、人々は監督のことをカテゴライズしがちです。例えば“モダンな指導者”とか、“ノートPCを駆使する監督”とか、または“消防士”なんて言われ方もします。あなたは自分のことをどう見ていますか?

イスマエル監督 どのような表現をされようと構いません。私にとって重要なのは、ピッチの上で、チームがプランに沿って戦っているか、またはハプニングや敵の戦術に対する解決策を見いだせているか、なのです。私も毎日の指導の中で、ビデオを用いたり、選手に画像を見せて説明することがあります。それらの手法を通じ、あるシチュエーションにおいて選手が何を求められているか、そういったことを、はっきりと指南することができますからね。選手が逆に質問してくることも大事だと考えています。そうすれば、小さなミスも防ぐことができます。

――あなたは、すでに1つ重要な決断をしました。それは主将のディエゴ・ベナーリオを再び守護神にしたことです。ヘッキング監督の下、正GKを務めていたクーン・カステールスにそれを伝えることは、どれだけ難しかったのでしょうか?

イスマエル監督 決断を下す、ということは監督の仕事の1つです。例え心苦しいものであったとしても。チームが何を必要としているか、個人のパフォーマンスだけでなく、チーム全体を見渡せるようなリーダーを求めているのか・・・そういったところまで分析しなければなりません。ディエゴは昔も今も、ウォルフスブルクの主将であり、今の状況を考えれば、チームは彼を必要としています。彼のような支柱的存在は、他の選手をうまく導いてくれますから。

「シャルケに勝つチャンスも十分ある」

――さて、マリオ・ゴメスも開幕当初は難しい時間を過ごしましたが、あなたが就任してからの公式戦4試合で4ゴール。復調してきましたね。

イスマエル監督 さきほども言ったように、個人面談にはかなりの時間を割きました。もちろんマリオは、結果を出せていない自分に怒りを感じていましたが、しかし自分の能力に疑いを抱いてはいませんでした。練習中から彼を何度も励まし、安定を取り戻せるように試みましたね。フライブルク戦の前の練習を見れば、彼が得点を量産することになるのは、もはや時間の問題だと思えました。そしてフライブルク戦では2ゴールを決めてくれましたし、私も本当にうれしかったです。

――次の相手は、ウォルフスブルクと同じように不安定な成績から少しずつ調子を取り戻しているシャルケです。

イスマエル監督 非常に激しい試合になるでしょう。はっきり言って、ブンデスリーガでは各クラブの実力が拮抗しています。今のシャルケには勢いがあり、直近の公式戦9試合は負けなしです。しかし私たちにとってのホームゲームであり、これまでの私たちとは違う姿をファンに見せたいのです。トレーニングの成果を発揮することができれば、この試合に勝つチャンスも十分ありますよ。

――今のシャルケはブンデスリーガトップレベルのチームだとお考えですか?

イスマエル監督 順位表を見れば、ウォルフスブルク対シャルケは頂上決戦とは呼べないかもしれません。しかしどちらも底から抜け出し、順位を浮上させてきました。それにメンバーの顔ぶれを考えてもらえれば、この試合は非常にレベルの高いものになるでしょう。