ブンデスリーガ第29節の4月10日(日)、内田篤人の所属するシャルケと香川真司の所属するドルトムントが激突する。ルール地方に本拠地を置く両クラブの対戦は「ルールダービー」と呼ばれ、ドイツで最も白熱する一戦となっている。

88回目の対戦

1963年のブンデスリーガ創設以来、これまで87試合が行われ、その対戦成績はドルトムント32勝、シャルケ30勝、引き分け25回で、ドルトムントが一歩リード。今季第12節では、ホームのドルトムントが香川真司の得点で先制し、3-2で勝利している。

対抗意識の芽生え

ダービーの発端は1947年5月18日、当時地域リーグで圧倒的な強さを誇っていたシャルケを格下のドルトムントが下し、リーグ優勝を決めたことだと言われている。ここで初めて両クラブ間に対抗意識が芽生え、現在までに数々のドラマを生み出してきた。1969年には前半戦の試合で観衆がピッチに入り込み、負傷者を出す暴動に発展。これを受け、後半戦の試合では過激なファンを威嚇する目的で近隣の動物園からライオンを借り出し、キックオフ前にピッチ中央を歩かせたという逸話もあるほどだ。

サポーターたちの敵対心

両クラブ間のいがみ合いはピッチ内にとどまらない。2006年にシャルケファンがドルトムントの本拠地ジグナル・イドゥナ・パークから60mのバナーを盗み出したことに対し、ドルトムントファンは4年後にシャルケのフェルティンズ・アレーナの屋根に黄色と黒の旗を立てて報復。さらに2011年にはシャルケファンが再びジグナル・イドゥナ・パークにシャルケのチームフラッグを2本立てるなど、どちらも徹底抗戦の姿勢を貫いている。

両チームのサポーターは常に一発触発の状況にあり、ルールダービー当日はスタジアムまでのルートも完全に隔離されている。また、対戦相手が異なる試合日さえも、頻繁に相手チームを罵る歌を口ずさんでいる。

 

得点者は英雄

ドルトムント戦でクラブ史上最も多くのゴール(16ゴール)を奪った元シャルケの故エルンスト・クツォラ氏は『エルンスト・クツォラ道』、そしてシャルケ戦のクラブ史上最多得点記録(11ゴール)を持つ元ドルトムントの故ローター・エメリッヒ氏は『ローター・エメリッヒ通り』といったように、クラブ施設付近の道にその名が冠されている。ダービーで活躍した選手はクラブの“伝説”となる資格を有するのだ。

香川と内田

香川はドルトムントに加入した2010/11シーズン、シャルケ戦(第4節)でいきなり2得点を挙げ、ドルトムントサポーターの心を一気につかんだ。今季前半戦のダービーでは、先制点を決めて3-2の勝利に貢献。ゴール後、珍しく喜びを大爆発させた。

内田は2012/13シーズン、敵地でのダービーでチームの全2得点をアシストし、2-1の勝利に導いた。昨季は香川のブンデスリーガ復帰により、ルールダービーでの日本人対決が3シーズンぶりに実現。久々の対決は内田のシャルケに軍配が上がった(第6節、2-1)。 

今回は内田の離脱により、日本人対決は見られないが、普段は仲の良い両選手にとっても、ルールダービーは絶対に譲れない戦いとなっている。

今回のポイント

現在、ドルトムントは2位でシャルケは7位。勝ち点は23も離れている。とはいえ、両チームにとって互いの現在地など関係ない。強いて言うなら、シャルケとしては、ドルトムントの逆転優勝を阻み、ドルトムントとしてはシャルケの欧州チャンピオンズリーグ(CL)および欧州リーグ(EL)の道を断つためにも、相手に勝ち点は与えるわけにはいかない。

 

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