香川真司が所属するドルトムントでスポーツディレクターを務めるミヒャエル・ツォルク氏が、当サイト独語版との独占インタビューに応じ、中国を訪問したワールドツアー、間もなく開幕を迎えるブンデスリーガ、そして新加入選手などについて語っている。

――プレシーズンももうすぐ終わり、今週末にはバイエルン・ミュンヘンとのドイツ・スーパーカップがあります。バイエルンと比べて現在力の差はどれくらいあるのでしょうか?

ツォルク それを予測するのは不可能だ。まず、欧州選手権(ユーロ)のような大会がある年は、選手もバラバラに集まり、同じコンディションに持っていくのは監督にとっても骨の折れる仕事なんだ。我々にはチーム始動初日に合流した選手もいれば、先週練習を始めた選手もいる。そして、それはバイエルンも同じだ。しかし我々は、本拠地ジグナル・イドゥナ・パークで今シーズン最初のタイトルを獲得することを望んでいる。

「プランを実現していく」

――スーパーカップは本当の意味での力試しになるのか、それともまだ実験的な意味も含まれた試合になるのでしょうか?

ツォルク これは公式タイトルだ。209の国と地域にも放送されるほどのね。しかし両軍の監督は、「まだ準備期間だ」と考えている。それも真実だ。

――今夏のドルトムントほど補強にお金を費やしたクラブはブンデスリーガにいません。あなたがSDになってから、周囲が最も騒いだ夏だったのではないでしょうか?

ツォルク 選手を放出して得たお金を補強に使ったまでだ。そこに差額はあまりない。確かにこの夏はファンにとってわくわくするようなことが起こっただろう。しかし今回はある意味で特別なシチュエーションだったとも言える。なぜなら3人の主力(※フメルス、ギュンドアン、ミキタリヤン)の契約は2017年までだった。来年まで待てば、彼らは全員、移籍金がかからず自由に移籍できてしまう。それはどうしても避けたかった。そして正直に言えば、1年しか契約が残っていない3人なのに、総額が1億ユーロに達するなんて、数年前はまったく考えもしなかった。

――その3人が抜けたことで、「ドルトムントにとって厳しいシーズンになる」と予想を立てるメディアもありました。しかしその後、ゲッツェが加わり、シュアレも加わりました。

ツォルク 我々は内部でしっかりと準備し、「何ができるか」、「どうしたいか」などを自覚している。冷静に、我々のプランを実現していくだけだ。

――最近パフォーマンスが落ちていたゲッツェとシュアレの獲得は、ドルトムントにとってリスクがまったくないとも思えません。あなたはこの2人について、現在どのような見方をしていますか?

ツォルク チームに溶け込み、楽しみながら積極的にやっている。このクラブの一員になれたことを喜んでいるよ。もちろん我々も彼らが持つクオリティを手に入れることができてうれしく思っている。アンドレ(シュアレ)はみんなの前で歌ったし、マリオ(ゲッツェ)は食事の際にボーイさんの役をしてくれた。みんな楽しんでいたよ。

――あなたや他の首脳陣は、シュアレとゲッツェの獲得にすぐ賛同したのでしょうか? それとも彼らのクオリティに若干の疑いなどはありましたか?

ツォルク 我々は全員、2人のクオリティが高いことを確信していた。でなければ、この移籍は成り立たなかったはずだ。

――シュアレとゲッツェの他にも、興味深い移籍がありました。デンベレ、モルなどはかなり若い選手です。

ツォルク オフェンスの補強は非常にうまくいった。経験のある選手、若い選手、スピードのある選手、テクニックに優れた選手などね。ポジション争いが起こることを願っている。試合ごとにフレキシブルな戦いをしたいね。なぜならトゥヘル監督が多くの戦術バリエーションを持っているからだ。

――デンベレに期待することはなんでしょうか?

ツォルク 彼は自分に限界を設けない。これまでのキャリアも素晴らしいものだが、しかし彼はまだ19才。これからも多くのことを学んでいく必要がある。

「家族の次に大事な存在」

――話を中国に変えましょう。ドルトムントだけでなく、シャルケウォルフスブルクもこの夏に中国ツアーを行いました。どのような感想を持ちましたか?

ツォルク 完全にポジティブなものだ。もちろん気候はかなり違うし、文化の違いにも順応しなければならない。しかし全員がこのツアーを楽しんでいたし、なにより高度なトレーニングを積むことができた。

――ドルトムントはシンガポールに海外事務所を設けていますね。アジアの市場はドルトムント、そしてブンデスリーガにどのような意味を持つのでしょうか?

ツォルク その価値は徐々に大きくなっている。我々はUEFAクラブランキングで8位に位置するクラブだ。しかし、もう国内だけに目を向けていてもだめなんだ。このグローバルな時代に、それはもう通用しない。

――ところでシャルケのスポーツディレクターとなったハイデル氏はマインツで24年間勤めていました。あなたは現役時代も含めると、もう38年になりますね。

ツォルク 私はドルトムントの人間だ。ここで大きくなり、1978年にドルトムントに入団した。このクラブは私の人生において、家族の次に大事な存在なんだ。