5月14日をもって2015/16シーズンのブンデスリーガもついに終焉を迎えた。そこで当サイトでは、この1年間における日本人選手の働きを振り返っていく。第7回目は、16位アイントラハト・フランクフルトに所属する長谷部誠。

(1)高い適応力

2015/16シーズンの長谷部はGKルーカス・フラデツキーを除いたフィールドプレーヤーの中では最多となる32試合に出場。アーミン・フェー前監督、そしてニコ・コバチ監督はベテランの域に入っている長谷部に絶大なる信頼を寄せ、本来同選手が得意とする2ボランチの一角だけでなく、3ボランチの右、右SB、さらには左SBなど様々なポジションを任せた。特に右SBは、同ポジションを本職とするティモシー・チャンドラーがいるにもかかわらず、彼をベンチへ追いやり、長谷部が試合に起用されることが多々あった。これについて同選手は「いろんなポジションやるっていうのはすごくいいことだと思うし、監督にそういう部分で信頼されてるっていうか。やっぱり(バイエルンのDFフィリップ・)ラームとかはね、中盤でもDFでもどこで出ても常に高いパフォーマンスするし、そういう選手は良い選手だと思うし。自分はどこで出ても、やはり良いパフォーマンスができるようにやっていきたいですけど」と前向きに捉えている。

(2)3年ぶり得点と今季初3連勝、しかし・・・

第19節から第30節までの12試合で1勝しか挙げられなかったフランクフルトは、自動降格圏の17位に低迷し、残留への灯火は消えつつあった。しかし第31節、マインツとのライン・マインダービーを制すると、翌節ダルムシュタットとのヘッセンダービーの56分、長谷部がウォルフスブルク所属以来3年ぶりとなる値千金の同点弾を決め、2-1で逆転勝利。さらに強豪ドルトムントとのホームゲームでも同選手はアシストを記録し、1-0の勝利を飾っている。終盤の3連勝により順位も15位に浮上し、最終節ブレーメン戦に引き分け以上で残留が決まるはずだったが、しかしチームはこの試合で88分に痛恨の失点を喫し、入れ替え戦へ回ることが決定。試合後、長谷部は「もちろん厳しい戦いになるとは思うんですけど、短い間隔の中でしっかりと準備したい」と気丈に振る舞ったが、果たしてその結末やいかに。

(3)来季へ向けて

まずは5月19日に本拠地で、23日に敵地で行われる入れ替え戦に全力で臨まなければならない。ブンデスリーガ残留が決まれば、長谷部のフランクフルト残留も十分ありえるだろうが、仮に2部への降格となってしまった場合、今季限りで契約が切れる同選手がどのような道を選ぶのかは不透明となる。ドイツへ渡って8年半、フランクフルトの大黒柱としてチームを残留に導いてほしい。

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