ラルフ・フェアマンは現在のブンデスリーガで3本の指に入るGKだ。そのシャルケの守護神が当サイトドイツ語版のインタビューに応じ、大改革された今季のチームや若手選手、自身のチーム愛について語った。

 

アレーナにシャルケらしさが戻った

——フェアマン選手、まだ第17節のホッフェンハイム戦が残っていますが、前半戦を振り返っていただけますか?

フェアマン 世間では中くらいの評価をされているでしょうね。チームを大改革し、まだ後半戦も始まっていないので無理もないです。好スタートを切れましたが、その後に何人かチームを去りました。それでも、良い始まりでした。私の結論を言うと、試合で監督が言った通り実行できたとき、自分たちは勝っています。何らかの理由でそれがうまくいかないときは、問題が生まれます。改善の余地はまだありますが、自分たちは何ができるかを分かっています。

——前節アウクスブルク戦の敗戦は不運だったと思いますか?

フェアマン 審判員は試合後、アウクスブルクの決勝点の前にマークス・フォイルナーがハンドをしていて、ミスジャッチであったことをロッカールームに謝りに来ました。でも、この敗戦は審判員のせいにはしていません。審判員も我々選手と同じ人間です。選手と同じようにミスだってします。アウクスブルク戦は、我々に欠点があったのです。

——アンドレ・ブライテンライター新監督がシャルケを強くしたと思われる点は?

フェアマン 監督は“シャルケらしさ”をスタジアムに取り戻しました。ファンたちが再びフェルティンズ・アレーナに試合を見に来てくれるようになったのです。一番良いのは、ファンたちがメインスタンドに立って、声の限りに応援してくれるようになったことです。長い間、この光景を見ることはできませんでした。それは、一方では人々を再び熱狂させるようなサッカーをさせてくれる監督の成果ですし、他方では良い試合でなくとも甘受してくれるファンのおかげでもあります。

ずっとシャルケで・・・

——シャルケについて聞きたいのであれば、フェアマン選手は最適の人と言えるでしょう。14歳のときにドイツ東部からルール地方にやって来ました。

フェアマン 子どもの頃に憧れていたフランク・ロストは、まだブレーメンに所属してましたからね。その後、彼のシャルケでのトレーニング姿を見ることができました。アレーナで初めて試合を見る頃には、すでに“シャルケ・ウィルス”にかかってましたよ。想像してみてください。ほとんどの人がブンデスリーガについて何も知らない、ケムニッツ(旧東ドイツ)という街出身の男の子が、この熱狂的なスタジアムに足を踏み入れたことを。強烈な印象ですよ。私の大きな夢は、一度はこのアレーナでプレーするということでした。そのために一生懸命、練習しました。そうやって何回かプレーしたら、もっともっとと思ったんです(笑)

——シャルケとの契約は2020年までです。ビジネスの関係を超えているように思えます・・・

フェアマン そんな感じですね(笑) 陳腐な表現と思われるかもしれませんが、選手は100%の力でクラブと向き合って、忠誠を誓っていると言いますよね。でも、自分は本当にそうなんです。シャルケでは山あり、谷ありでしたが、だからこそ、自分がここで持っているものを大事に思います。今までやってきて得たこの地位を誇りに思っていますし、自分にとってはシャルケでプレーできるより他に素敵なことはありません。ゲルゼンキルヘンの近くに家を買いましたし、婚約者はこの近くの出身です。友達もみんなこの近くに住んでいます。だから、これからもこの素晴らしいルール地方で生活を送ると思います。現在の契約は2020年までですが、このチームでもっと達成したいことがありますし、自分がチームに貢献できればと思っています。

——以前、シャルケで育ったと仰っていました。

フェアマン ケムニッツ生まれですが、青春時代をシャルケで過ごし、ここで大人になりました。ファーストキスや初めてのディスコ、彼女と初めてのビールなど、全てをここで経験したんです。それは自分の人生の中でかけがえのない時間でしたし、だからこそここに根を下ろしているんでしょうね。

——シャルケで育っただけでなく、シャルケで成長されました。数年にわたって体もとても大きくなりましたね。

フェアマン 現在のように上半身が大きいと、空中戦で良い感じなんです。

保護カバーがあるようなものですから、競り合っても痛くないですし。

——どこが境界線なんですか?たくさん鍛えることはできるのでしょうか?

フェアマン もちろんですよ。ただ、いつも体の調子が良いと感じるのも大事ですし、GKのプレーに負担とならない筋肉をつけないといけません。軽快さと俊敏さを保てるように。良い例がティム・ウィーゼです。ティムはブレーメンに所属していたしばらくの間、筋肉隆々でした。でも、大き過ぎたし、重かったのでGKにとってはじゃまでした。だから、彼は筋肉を落としていったんですよ。

——またトレーニングして、レスラーとしてのキャリアを始めるかもしれませんね。フェアマン選手は、その後のキャリアについて想像できますか?

フェアマン いいえ、全くできません。でも、いつかはシャルケのフィットレストレーナーになるかもしれませんね(笑) ティムについては、フラストレーションのせいもあると思うんですよ。(最後に所属した)ホッフェンハイムでは辛い時期を過ごしましたから。筋トレが彼にとってのはけ口だったんでしょうね。

——フィットネストレーナーになるまでには、まだ時間があるようです。現在、ブンデスリーガのGKで、2、3番目の評価を得ています。

フェアマン ここずっとけがをしてないですし、継続して経験を積めているので、気分はとても良いですよ。この経験から学べることがありますし、チームにも何か還元できると思うんです。 

若い選手は褒めて伸ばせ

——まだ27歳ではありますが、経験豊富な選手と言えます。シャルケの若手トリオのレロイ・サネ、マックス・マイヤー、レオン・ゴレツカをどのように見られていますか?

フェアマン おかしいかもしれませんが、自分は時々、すごく歳を取ったように感じるんですよ。18歳でプロになり、その頃は完全に新人だったんですけどね。マックス・マイヤーらたくさんの若手が現在はブンデスリーガの試合を背負ってます。ユース育成が成功し、選手達はトップレベルで養成されているということですよね。とはいえ、若手選手が毎週のように成果を挙げることを期待してはいけません。彼らは時間が必要で、その時間を与えないといけないのです。

——現在の若い選手たちは、フェアマン選手の若手時代よりもたくましいですか?

フェアマン そう思います。現在はウォルフスブルクに所属しているユリアン・ドラクスラーを例に挙げましょう。彼の場合、もうすでに10年はブンデスリーガでプレーしているように感じます。彼はとても成長しています。他の若手たちも自信を持っていて、初日から気後れせずに一緒にボールを蹴っています。当時、自分とベネディクト・ヘーベデスにとっては辛い経験だったことを思い出しますよ。練習中に、削れられたりね(笑) そういうことは、今日ではもうないですね。若手は褒めるべきです。だいたいが褒められると伸びますから。やりすぎたとしても、我々年上がいますから大丈夫です。

——次節(12月18日)は、元シャルケ監督のフープ・ステフェンス氏が率いるホッフェンハイムと対戦します。 

フェアマン ステフェンス監督はシャルケの全てを把握しています。きっと、かなり守備的にくるでしょう。ホッフェンッハイムの前半戦はさんざんでした。それでも、チームには個の際立った選手がいますし、前節のハノーファー戦の勝利が追い風になっています。自分たちが勝ち点3を手に入れるには、全ての力を出さないといけなくなるでしょう。