2015/16シーズンのブンデスリーガも第17節が終わり、前半戦の全日程が終了した。今回はドルトムントに所属する前半戦の香川真司の働きを振り返る。

左インサイドハーフへ

リーグ2連覇、そして国内2冠を達成したドルトムント第1期と同じ背番号23に戻した今シーズンの香川は、昨季の低迷から完全復活を遂げた。ここまでのブンデスリーガ全試合に出場しているだけでなく、慣れ親しんだトップ下から1列下がり4-3-3の左インサイドハーフという新たな居場所を確立。そして数字としての結果も4ゴール6アシストと、どちらもすでに昨シーズン全体の記録に肉薄している。

チームの勝利に直結する働き

過去の3シーズンと比べると、2015/16シーズンは特に1対1での勝率が格段に上がっていることは、当サイト香川特設ページの「中間査定:ルールダービーの英雄、香川の進化」でも記した通りであるが、さらに今季はもう1つ特筆すべきことがある。それは、彼のマークしたゴールやアシストがチームを大いに救っているという点だ。開幕戦ではマッツ・フメルスから来た鋭い縦パスを絶妙のボールタッチで和らげながらダイレクトでマーコ・ロイスに渡し、同選手の先制点をアシストすると、第3節のヘルタ・ベルリン戦でも同じくファーストゴールをお膳立て。第10節アウクスブルク戦ではセンタリングとヒールパスからドルトムントの2点目および3点目を演出し、前半で試合を決定付けた。そして第12節シャルケとのルール・ダービーでヘディングから先制弾を決め、上位直接対決となった第15節ウォルフスブルク戦では後半ロスタイムに追いつかれながらも、その2分後に再び勝ち越し点を決めるなど、チームの勝利に直結する活躍を残し続けている。

途中出場から初得点

重要な場面で結果を出していることについては香川本人も「そうですね、それはすごく大事ですし、こういう(強豪との)ゲームで結果を残せるというのは良いことだと思うので、それはしっかりと継続して(いきたい)」と自画自賛しているが、実は先述のウォルフスブルク戦のゴールは、香川がブンデスリーガでプレーするようになって以降、初めての“途中出場からのゴール”。過去3シーズン、これまで香川が先発を外れる時は、ほぼ決まってコンディションが悪い時だったが、それゆえに途中からピッチに登場しようとも、動きに精彩を欠き、目立った働きはできなかった。しかし第15節、第16節とスターティングイレブンから漏れた2試合で1ゴール1アシストという数字を残したこと、そして重要な場面で結果を残しているのは、精神的、また肉体的な波が以前よりも少なくなってきたことを意味するのではないだろうか。

ブンデスリーガ、ドイツサッカー連盟カップ(DFB杯)、欧州リーグ(EL)、そして日本代表と、シーズンを通じてフル稼働が求められる香川が、常にトップコンディションを維持するのは決して容易なことではない。しかし香川も常々語っているが、状態が悪い時でも結果を残さなければならないことはプロ選手の宿命でもある。ドルトムント4年目の今シーズン、香川が新たなステージへ到達することを期待したい。

2015/16シーズン前半戦総括一覧