5月14日をもって2015/16シーズンのブンデスリーガもついに終焉を迎えた。そこで当サイトでは、この1年間における日本人選手の働きを振り返っていく。最終回は、18位ハノーファーに所属する山口蛍。

(1)日本人27人目

清武弘嗣、酒井宏樹らが所属するハノーファーに昨冬、3人目の日本人選手、山口が加わった。後半戦1発目のリーグ戦、ダルムシュタット戦は出番に恵まれなかったが、第19節レーバークーゼン戦に4-4-2の右MFとして先発。日本人選手としては史上27番目のブンデスリーガ出場を果たし、90分間をピッチの上で過ごした。しかしこの試合でチームは0-3の完敗となってしまい、さらに第20節マインツ戦では2試合連続のスターティングイレブン入りとなりつつも、普段のボランチとは違い不慣れなポジションであったため、プレーに精彩を欠き、35分という早い時間帯での交代となってしまった。ただし山口は試合後、「与えられたポジションで(良いプレーが)できていない自分が悪いと思います」と、謙虚な姿勢を崩さず前を向いた。

(2)早すぎるシーズン終了

マインツ戦で低調な出来に終わった山口は、続く第21節、第22節で出場機会が得られなかったが、第23節シュトゥットガルト戦で3試合ぶりに起用されるとハノーファーの9試合ぶり白星に貢献。「(自分が出たのは)3試合目ですけど、きょうでやっとブンデスデビューしたような感じの雰囲気でした」という言葉通り、ボランチとして初めて出場し、一定の手ごたえをつかんでいた。しかしそれから約1カ月後、日本代表の一員としてFIFAワールドカップ・ロシア大会アジア地区2次予選のシリア戦に先発すると、55分に空中での競り合いで相手の悪質なプレーを受け、鼻骨および左眼窩底(がんかてい)骨折の重傷を負い、戦線から離脱。残留危機にあえぐハノーファーを助けることはできず、日本で同クラブの降格を見守ることになってしまった。

(3)来季へ向けて

すでにブンデスリーガ複数クラブの名前が浮上している清武、そして契約を満了する酒井ら2人の日本人チームメートがハノーファーを離れる可能性は極めて高い。ただし昨冬加入した山口は同クラブと結んだ契約の大部分を残しており、また今季も負傷により6試合しか出場できなかったため、ドイツ国内で買い取り手が現れるのかは疑問だ。仮に清武と酒井が移籍するとなった場合、山口はハノーファーに在籍する唯一の日本人選手となり、その他主力選手も大部分が放出される見込み。そんなハノーファーで確固たるポジションを獲得し、同クラブを1シーズンでブンデスリーガの舞台に引き戻す原動力となることができれば、人間的にもサッカー選手としても大きく成長できるはず。果たして山口は自らの未来について、どのような選択をするのだろうか。

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