ドルトムントの主将マッツ・フメルスは4月28日、来シーズンのバイエルン・ミュンヘンへの移籍を希望していることを明らかにした。そのわずか2日後に行われたブンデスリーガ第32節ウォルフスブルク戦でフメルスはフル出場し、チームの勝利に貢献。しかし、ホームのジクナル・イドゥナ・パークのサポーターの様子は、通常とは異なっていた。試合後、同選手がインタビューで胸の内を明かした。

——ウォルフスブルクに5-1で圧勝しました。純粋にサッカーとしては、楽しい試合になったのではないでしょうか?

フメルス 自分たちは開始1分から素晴らしい試合をやってのけました。以前のウォルフスブルク戦で見つけたウィークポイントをうまく利用できました。この試合は完全に支配することができ、相手に多くのことはさせませんでした。ウォルフスブルクはゴールに入ってもおかしくないような、バーを直撃したシュート、FKから直接狙ったシュートもありまたけどね。きょうの自分たちのパフォーマンスは本当に最高でした。

——フメルス選手にとっては、サポーターの態度は最高ではなかったと思います・・・。

フメルス サポーターの態度、とは言えないと思います。前から自分のことを良く思っていない人たちが300人はいました。だから、彼らはきょうという日をスタンドでうまく利用したんですね。こういう状況はつきものです。でも、一言言わせてもらえれば、8万人がそのような態度を取っていたわけではありません。8000人にも満たなかったし、それよりもかなり少なかった。それに、その特定の小さなグループと自分の間には前例もありますし・・・。

——その人たちからののブーイングをどう受け止めましたか?

フメルス たぶん、まだ移籍していないにも関わらず、チームのサポーターからブーイングされた最初の選手でしょうね。クラブは選手の移籍の可能性が高まった場合、それをすぐに公にしなければなりません。その可能性とは51%以上のことを指します。今後、どのようなことが起こるのか、見守っていきましょう。 

フメルスはウォルフスブルク戦でフル出場した

——ブーイングの一方で、励ましの拍手も起こっていました。

フメルス それはとても素晴らしく感じました。メインスタンドからもいくつか聞こえました。自分はドルトムントに8年半います。かつて、若手選手たちに冗談っぽく言ったことがあります。「ドルトムントで育って、他のチームに移籍し、そのチームでビッグになり、1700万ユーロ(約20億円)で戻って来る選手がいることも考えてみなければいけない」と。その通りのことが起こったとしても、彼らはその選手を侮辱したりしません。全てのことがとても感情的になっています。自分にとってもそうですが、ピッチ上ではそれを抑えなければなりません。自分はそうしましたし、それできょうの試合の勝利に貢献することができました。それに、自分たちはとても良いシーズンを送っています。つまり、全体としてはうまくいってるわけです。

——もしかしたら、フメルス選手がバイエルンへの移籍の意思表示をした直後ということもあり、余計に感情的だったのかもしれませんね。

フメルス 正直に言って、どこにも申し入れはしていません。こんなナンセンスなことはないですよ。はっきり言って、実際には必要のないことだったんです。

フメルスはウォルフスブルク戦で香川の先制点の起点となった

——サッカーに話を戻します。欧州リーグ(EL)敗退の後、全試合で快勝しています。チームが望んでいた通りの成果ですか?

フメルス もちろんです。実際、後半戦は常にとても素晴らしいパフォーマンスを見せています。ELのリパプールとの2戦だけ、いつものパフォーマンスを発揮できず、もしかしたらあらゆる感情的なことがこの試合に絡んでいたことも原因となってしまいました。いまだに悔しいです。それでも、その後の2試合で3-0、きょうは5-1で勝利したのは、素晴らしいですね。

——もう一つ、個人的な質問をさせてください。フメルス選手の未来について。移籍は2016欧州選手権(6月10日開幕)前に決定しそうでしょうか?

フメルス 先ほど言ったように、現時点では希望です。今のところ、発表できることは何もありません。面白いことに、今の段階では可能性しかない。それ以上はありません。