5月14日をもって2015/16シーズンのブンデスリーガもついに終焉を迎えた。そこで当サイトでは、この1年間における日本人選手の働きを振り返っていく。第4回目は、7位ヘルタ・ベルリンに所属する原口元気。

(1)チーム2位の出場

初の海外挑戦となった昨シーズンは出場21試合にとどまったが、しかし今季は28試合で先発を飾り、途中出場も4回。ヘルタ所属選手の中ではDFマービン・プラッテンハートに次いで多い32試合に出場した。特に昨季の課題だった守備面での貢献は格段に上がり、集中を切らさず粘り強いディフェンスができるようになっている。結果的に7位でシーズンを終えてしまったが、今季のヘルタは多くの時間を4位以上で過ごした。そんな同クラブで中心選手としての地位を築き上げた原口は、今シーズン最も成長した日本人選手の1人と言えるのではなかろうか。

(2)殊勲の働きだったインゴルシュタット戦

原口が最も輝いたのは第27節インゴルシュタット戦だった。スコアレスのまま後半に入ると54分、プラッテンハートのボールに飛びこんでゴールを決めただけでなく、その15分後にはFWサロモン・カルーの得点をアシスト。チームの全得点に絡み、ヘルタを2-1勝利に導いている。ドイツサッカー連盟カップ(DFB杯)のハイデンハイム戦で見せたドリブルからのゴールというような形とは違い、ワンタッチで合わせたこの得点について、「こういうワンタッチゴールが増えていくと自分にとっては、すごく大きな進歩になると思うので増やしていきたいですね。やっぱり点を取る選手っていうのはワンタッチゴールが多いので。まぁもちろんそれは浦和にいた時から課題だったんですけど。走り込むタイミングと、毎回走り込むってことは意識してるので。ようやく自分にそういうゴールが来たなぁって(笑)」と、原口も自信を深めていた。

(3)来季へ向けて

来季欧州リーグ(EL)への出場権を得たものの、7位に終わり予選からのスタートとなったヘルタ。一時は欧州チャンピオンズリーグ(CL)も狙える位置にいただけに、原口は第34節マインツ戦の試合後、「今すぐの気持ちというのは、悔しさしかない。悔しいし・・・来年・・・もっとこのチームを引っ張っていけるような存在になりたいですし、もっと絶対的な選手になっていきたい」と悲痛な面持ちで話した。確かにシーズンを通して試合に出場し続け、成長は感じられた。しかし厳しい見方をすれば、攻撃的MFとして2ゴール3アシストではやや物足りなさも覚える。もちろん原口自身もそこはきちんと自覚しており、「もっと攻撃的な部分での力をつけていきたいなと思うし、スピードであったりパワーであったり、まだまだ足りないなって感じたので、フィジカル的に強さをもう一段上げていきたいなと思います。やっぱり僕のポジションとかを見ても、他のチームには僕よりクオリティーの高い選手がいたし。個の部分でも全然足りない部分があったので。チームどうこうっていうよりも、やっぱり僕と同じポジションを見て、成績もそうだし内容っていうのも、僕が足りなかったんだと思うから、そういう意味では成長しなきゃいけないと思ったシーズンだった」とコメントしている。原口にとって来シーズンは、新たなステージへ到達するための正念場となりそうだ。

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