2015/16シーズンのブンデスリーガも第26節が終了し、残り8試合で閉幕を迎えることになる。リーグタイトルの行方は、バイエルン・ミュンヘンと、香川真司が所属するドルトムントの一騎打ちとなっているが、その1つ下に位置する原口元気のヘルタ・ベルリンが見せる快進撃からも目を離すことができない。

当初の目標は“ブンデスリーガ残留”

現在ブンデスリーガからは、1~3位の3チームが翌シーズンの欧州チャンピオンズリーグ(CL)本戦自動出場権を獲得し、4位が同大会プレーオフ出場権を得られるという仕組みになっている。ヘルタがこのまま3位をキープし今季を終えることができれば、パル・ダールダイ現監督やミヒャエル・プレーツ現スポーツ・広報担当取締役が現役選手としてプレーしていた、1999/2000シーズン以来のCL出場が叶うのだ。

そもそも今季開幕前に同クラブが掲げていた目標は“ブンデスリーガ残留”だった。昨年2月にヨス・ルフカイ前監督が更迭され、昨季同時期におけるヘルタの獲得ポイントは、たったの29。最終節でようやく降格を免れた彼らにとって、それは地に足をつけたものであった。しかし現時点で、入れ替え戦にまわる16位、長谷部誠が所属するアイントラハト・フランクフルトとの勝ち点差は21にまで膨らみ、今や“残留”という言葉を口にするものは誰一人としていない。

「CLをベルリンに取り戻す」

当時チェルシー(イングランド)に所属し、2008年に自身初のCLファイナル、そして2012年に同大会初優勝を果たしたFWサロモン・カルーは第26節終了後、CL通算51試合目の出場を現実的なものとして視野に捉えながら、こう話した。

「(4位シャルケとの)直接対決を制した意味はとても大きい。サッカーの世界ではすべてが可能だ。僕たちは自分たちのパフォーマンスに集中しなければならない。これからも引き続き良い試合をして勝利を重ねることができれば、3位でシーズンを終えるチャンスがでてくる。諦めるわけにはいかない。チャンピオンズリーグをベルリンに取り戻すつもりだ」

1998/99シーズンでブンデスリーガ得点王に輝き、ヘルタを翌年のCLに導いたプレーツ取締役は「我々が(CL出場という)新たな目標を設定するかどうかは分からない。それに私は現役時代に何度もヘディングをしたから(当時のことは思い出せない)ね。目の前の試合に勝つだけだよ」と煙に巻いたが、しかし彼らが欧州トップ舞台への返り咲きに近づいているのは、紛れもない事実。“Alte Dame(日訳:老婦人)”を愛称に持つドイツの首都クラブは、17年ぶりの歓喜をファンにもたらすべく、第27節インゴルシュタット戦に向けて練習に励んでいる。