清武弘嗣と酒井宏樹が所属するハノーファーは、2015/16シーズン後半戦の補強としてセレッソ大阪からMF山口蛍を獲得した。海外リーグに初挑戦する同選手について紹介する。

(1)ほたる

1990年10月6日、三重県名張市生まれ。「どんな暗闇でも明るい光を放ち続けられるように」と、『蛍』と名付けられた。かつての登録名は旧字の「螢」だったが、2014シーズンから現在の「蛍」に変更している。

(2)セレッソの生え抜き

2003年、中学1年生でセレッソ大阪U−15に加入。06年に同U−18、09年にトップチームへ昇格を果たした。同年10月、愛媛FC戦(J2第45節)でプロデビューを果たす。この試合は途中出場の香川真司(ドルトムント)のゴールもあり、C大阪が3-1で勝利した。2014シーズンからはキャプテンに就任。ユース時代を合わせて約12年在籍したチームを離れ、海外リーグに初挑戦する。

(3)スタミナ

武器は何と言っても、豊富な運動量。ピッチを縦横無尽に走り回り、試合の終盤になってもスタミナは衰えない。また、危機察知能力とバランス感覚、ボール奪取能力に優れている。

(4)オリンピック4位

2012年のロンドンオリンピックにハノーファーでチームメイトとなる清武弘嗣と酒井宏樹、ハンブルガーSVの酒井高徳とともに出場。日本代表は44年ぶりにベスト4に進出した。準決勝で敗れたメキシコ代表には、山口と同じタイミングでブンデスリーガに挑戦するマーコ・ファビアンアイントラハト・フランクフルト)がいた。

(5A代表選出から1年でW杯出場

2013年7月、東アジアカップの初戦で国際Aマッチに初出場。日本代表は同大会で優勝し、山口はMVPに選ばれた。1年後にはW杯ブラジル大会のメンバーに選出。キャプテンの長谷部誠(当時ニュルンベルク、現フランクフルト)とダブルボランチを組み、グループステージ全3試合で先発した。しかし、日本は1勝も挙げることができず、グループステージ敗退。海外でのプレーを意識したのは、W杯での悔しさからだと本人は入団会見で語っている。

(6)けが

W杯直後の2014年8月、J1の試合中に右ひざの半月板を損傷し、長期離脱となった。そのシーズン、C大阪は6シーズンぶりのJ2降格となったが、山口は残留を表明。手術とリハビリを経て翌年3月、7カ月ぶりに公式戦に復帰した。

(7)ビダルが好き

憧れの選手はチリ代表のMFアルトゥーロ・ビダル。セリエAのユベントス時代から注目していたというが、同選手は今季からバイエルン・ミュンヘンに所属している。ハノーファーはブンデスリーガ最終節の5月14日に敵地でバイエルンと対戦予定。目標の人とのマッチアップは実現するだろうか?

(8)27人目のブンデスリーガー

山口がリーグ戦に出場した場合、通算27人目の日本人ブンデスリーガーとなる。また、ゴールを決めた場合は17人目(今冬、他に日本人選手が加入しなかった場合)。目標とするビダルのように「守備も攻撃も両方できて、なおかつ点の取れるボランチになりたい」としており、得点にも期待したい。

(9)3人の日本人選手

ハノーファーには2012年から酒井が、14年から清武が所属しており、山口は3人目の日本人選手となった。2013/14シーズンにも清武と金崎夢生(現鹿島アントラーズ)の所属していたニュルンベルクに長谷部が加入したことで日本人選手3人が同一クラブに在籍していたこともあるが、その2日後に金崎が退団。エース清武が戦列に復帰し、山口がポジション争いを制すれば、ブンデスリーガで初めて3人の日本人選手が同一チームで同時にピッチに立つことになる。

(10)清武弘嗣

清武とはC大阪で2シーズンを共にした。しかし、本人は「一緒にプレーした時間はものすごく少なくて、もう一度一緒にやりたいと強く思っていた」と話し、清武の存在がハノーファー移籍の決め手となった。