Summary

  • ケルンが25年ぶりに欧州カップ戦出場権を獲得
  • 試合後の会見の席では選手たちが監督に手荒い祝福
  • 選手たちは待ち続けてくれたサポーターに感謝

マインツとの今季最終戦で2ー0の勝利を収めたケルンが、土壇場で7位から5位に浮上して欧州リーグ(EL)の出場権を手に入れた。25年ぶりとなるヨーロッパの舞台への返り咲きに、派手なカーニバルで知られる街が季節外れのメガパーティーに沸いた。

頭の固いセキュリティーとの攻防戦

ケルンの選手たちは試合後の記者会見場に乱入し、ペーター・シュテーガー監督にビールをかけるという手荒い祝福でシーズンを締めくくった。しかし、このミッション遂行に“セキュリティーの突破”という関門が立ちふさがる。任務に燃えるセキュリティーは、お世辞にもきちんとした身なりとは言えない姿で通路に現れた選手たちを「ここは通れません!」と次々と突っぱねた。

しかし、ここで救世主が登場。アレクサンダー・ウェアレCEOが会見場に潜入できるよう取り計らうと、選手たちはシュテーガー監督の到着前にXXLサイズのビールジョッキを持ってそこかしこに身を隠した。満を持して主役のシュテーガーが登壇し、コメントを残して席を立とうとしたその瞬間、「イヤァー!」という野太い掛け声とともにビールの泡が飛び散り、選手たちの“作戦”は大成功に終わった。

EL出場が難病の克服に一役買う!?

ビール攻撃から解放された指揮官は、「上は5位から下は9位まで。あらゆる可能性がある特殊な状況だったが、その中で最高の結果を手にすることができた」と満足気に試合を振り返った。

「チームはまた一歩進み、成長してくれた。本来5位になるチームではないかもしれないが、巡ってきたチャンスをモノにしたんだ。問題点をうまく解決したり、それをカバーしたりすることができたのかもしれない。それを誇りに思う」。就任4年目を終えたシュテーガー監督は、再昇格から3年で5位へ上り詰めたチームに胸を張った。

33歳にして初の欧州カップ戦出場となるキャプテンのマティアス・レーマンは、飛行機恐怖症持ちとして知られるが、「間違いなくキャリアのハイライトになる。飛行機移動も関係ない。すべてを乗り越えてやる」と、持病の克服に並々ならぬ意欲を見せた。

待ち続けてくれたサポーターに「ダンケ!」

チーム総得点51のうち一人で25得点を叩き出したエースのアントニー・モデステは、試合後ピッチになだれ込んできたサポーターに胴上げされ、その顔は涙でグショグショだった。

5万人の大観衆で埋め尽くされたスタジアムは歓喜の大パニックに陥ったが、DFのコンスタンティン・ラウシュは25年越しの悲願達成をサポーターとともに分かち合えたことに感激。「こんな雰囲気、今までに経験したことがない。こんなことになるなんて想像していなかったけど、サポーターがいなかったら喜びもこれほど大きくなかったはずだ。ずっと待ち続けていてくれたケルンの人たちの願いを叶えられたことが信じられないぐらいうれしい」

レオナルド・ビッテンクールトも熱いサポーターたちに感謝の言葉を述べた。「一緒に喜んでくれるサポーターの姿にグッときた。僕らは彼らに感謝しなくてはいけない。僕らとサポーターは一つなんだ。この成績は彼らの力があってこそだし、ヨーロッパの舞台に立てることをみんなでお祝いしたい」

ご近所のライバル、メンヘングラートバッハ(ボルシアMG)とレーバークーゼンより上位でシーズンを終えたこともケルンのサポーターの喜びを倍増させた。来シーズン、我がチームがELの試合で欧州各地を忙しく飛び回っている間、彼らはどこにも行けないのだから。

スタジアムで始まったお祭り騒ぎは街中へと広がり、メインストリートはハッピーエンドを祝う車の列で溢れ、居酒屋ではビールが飛ぶように売れた。いつまでも終わらない祝宴——。2016/17シーズンの最終戦は、ケルンに関わるすべての人にとって忘れられない1日となった。