Summary

  • 2016/17シーズンのブンデスリーガ
  • 当サイト独語版がベストハイライト10個を選定

悪性腫瘍からのカムバック、ワールドチャンピオンのキャリア終焉、ブンデスリーガ通算5万ゴール――5月20日に終了した2016/17シーズンのブンデスリーガについて、当サイト独語版が選んだベストハイライトを下記に紹介していく。

【ベスト“グッドバイ”】

マイスターシャーレ(優勝皿)を掲げること8回、しかしその姿は今回で見納めとなった。バイエルン・ミュンヘンとシュトゥットガルトで15年間にわたるプロ生活を過ごし、公式戦652試合に出場したフィリップ・ラームが、今季限りでスパイクを脱いだ。1989年にミュンヘンのアマチュアクラブ、FTゲルンでサッカーを始めた少年は、11歳の時にバイエルン下部組織に入団。シュトゥットガルトへの武者修行を経て、ドイツ最大のクラブ、そしてドイツ代表の顔と呼ぶべき存在となった。2013年にクラブで3冠を獲得し、2014年にはワールドカップ・ブラジル大会を制覇したラームには、バイエルンから引退後のスポーツディレクター職のオファーも届いたが、数々の激戦をくぐり抜けてきたラームはこれを固辞。「まずは休暇を楽しみたいですね。その後はすべてのことが起こりえますが」と話し、しばらくは心身を休める意向を伝えている。

※「最終節直前、ラーム独占インタビュー」はこちら

【ベストカムバック】

2017年2月28日、アイントラハト・フランクフルトに感動の一瞬が訪れた。昨年5月、悪性腫瘍の摘出手術を行い、治療を続けていたマーコ・ルスが、ドイツサッカー連盟カップ(DFB杯)ビーレフェルト戦の後半ロスタイムに交代出場。そして試合後、愛娘を抱きながらゴール裏ファンの前に現れ、復帰報告を果たした。「今の気持ちをどう表現したら良いか分かりません。非常に厳しい時間を過ごしました。このような重病にも打ち勝つことができる、それを示すことができたのです。これからはピッチに立つ時間を楽しみたいですね」と話した彼こそ、今季ブンデスリーガにおける最大の勝者なのかもしれない。

【ベスト指揮官】

ブンデスリーガ残留を目標とするのは、昇格組の常。しかし魅力的なパスサッカーと献身的な守備を武器に、2部から復帰を果たしたフライブルクは今季7位に入った。また5月27日のDFB杯でドルトムントが優勝したため、来季欧州リーグ(EL)予選3回戦からの出場も決まっている。予算に恵まれない中、チームを戦う集団にまとめあげたクリスティアン・シュトライヒ監督への称賛は日を追うごとに高まり、今シーズンのベスト指揮官に数えられるほどに。だが同監督は、今季総括を尋ねられた際に「私は、ブンデスリーガで1勝するたびに、大きな喜びを感じています」と、最後まで謙虚な姿勢を崩さなかった。

※「最終節直前、シュトライヒ監督インタビュー」はこちら

【ベストスリル】

2014年、2015年に続き、ハンブルガーSVはここ4シーズンで3度目の入れ替え戦出場に片足を突っ込んでいた。しかし彼らは、ブンデスリーガ創設初年度からトップリーグに在籍し続ける唯一のクラブ。53年間で培われた経験と伝統は、今季も最終節で実を結んだ。白星しか許されない第34節ウォルフスブルク戦、88分にルカ・ワルトシュミットが決勝点をマークし、残留争い直接対決を2ー1で勝利。シーズン途中で指揮官の職を引き継いだマークス・ギスドル監督は「ビッグチャンスを作り出すことができた」と、残留を決め、胸をなでおろしていた。

※「ハンブルクの時計は止まらず」はこちら

【ベスト昇格クラブ】

ブンデスリーガ準優勝、欧州チャンピオンズリーグ(CL)本戦出場権獲得、バイエルンと4ー5の乱戦――クラブ史上初のブンデスリーガを戦ったライプツィヒの功績は、後世に語り継がれていくだろう。全18クラブのうち、平均年齢は最年少。ラルフ・ハーゼンヒュットル監督に率いられた若き戦士たちは、激しいプレッシングを仕掛けてボールを奪い、猛スピードでスペースへ飛び出していくダイナミックなサッカーを展開するなど、その姿は見る者に感動を覚えさせるほどだった。来シーズン、欧州の舞台へ進出する若武者たちの活躍からいっそう目が離せない。

※「ライプツィヒ中盤のダイナモ、ケイタ独占インタビュー」はこちら

【ベストゴール】

2014/15シーズン開幕のドルトムント戦、開始9秒でリーグ最速ゴール記録を樹立した男が、今季もやってくれた。レーバークーゼンに所属するカリム・ベララビは、2月17日のアウクスブルク戦でブンデスリーガ通算5万ゴール目をマークし、またしてもその名を歴史に刻んでいる。ドルトムントのティモ・コニーツカ氏がリーグ初ゴールを記録してから53年半後、幸運にも節目となる得点を決めることができたベララビは試合後、「もちろんこれは特別なことです。記録に自分の名前が残って、本当にうれしく思っています」と喜びを語った。

※「5万ゴール特集」はこちら

【ベスト対決】

ドルトムントに所属するピエールエメリック・オバメヤンと、バイエルンのロベルト・レバンドフスキが繰り広げた得点王争いも、今季ブンデスリーガを盛り上げてくれた。第33節終了時点で、オバメヤンは29得点、レバンドフスキは2季連続で30得点を記録していたが、最終節に前者が2ゴールを決めた一方、後者はノーゴールに終わり、オバメヤンが逆転で頂に登りつめた。また、同選手はこれでドルトムント史上4人目の得点王となっている。

※「今季得点王はオバメヤン!」はこちら

【ベストレコード】

2016年2月、ホッフェンハイム指揮官に就任したユリアン・ナーゲルスマン監督。当時は「史上最年少監督」という肩書が先行しがちだったが、今季は本拠地で無敗、前半戦全試合を無敗で切り抜け、バイエルンを1ー0で破り、ブンデスリーガに昇格した2008/09シーズン以来最高の勝ち点を獲得するなど、クラブ記録を次々と更新した。来シーズンはライプツィヒと同じく、ホッフェンハイムも初のヨーロッパ戦線へ飛び出していく。今季証明されたナーゲルスマンの手腕がどのように発揮されるか、興味は尽きない。

【ベスト応援歌】

2015年夏、アントニー・モデステがホッフェンハイムからケルンへやってきた当初、彼の獲得についてファンは少なからず懐疑的に見ていた。しかし2015/16シーズン開幕から第8節までの間に6得点を記録し、周囲の雑音を吹き飛ばすと、最終的に昨季は15ゴールをマーク。今季はさらに10得点を上乗せし、得点ランキングで堂々の3位に輝いた。25年ぶりの欧州カップ戦出場をケルンにもたらしたモデステは、「毎日ゴール祭を祝うのは誰?アントニー・モデステだ!」という応援歌も作成されるなど、今やファンから絶大なるバックアップを受ける選手となった。

【ベスト追い上げ】

第20節終了時の2月には、16位で残留争いの渦中にいたブレーメン。しかし第21節マインツ戦で勝利を奪うと、第31節ヘルタ・ベルリン戦までの11試合で9勝2分という見事な追い上げを見せ、一時はEL出場権も現実的なものになりつつあった。残念ながら第32節ケルン戦から3連敗を喫し、8位でシーズン終了となったものの、この快進撃を再現できれば彼らの来季は、きっと明るいものになるはずだ。

※「結束力で巻き返しに成功」はこちら