6クラブを巻き込んだ残留争いの結末

ブンデスリーガ史上最大の混戦となった今季の残留争いは、その決着が最終節まで持ち越されていた。ドイツ時間の15時半、全試合が同時開始されたため、各会場で他会場の試合経過が知らされる度にどよめきが起こった。降格の可能性が残されていた6クラブの内、勝利したのはシュトゥットガルト、ハノーファー、そしてハンブルクの3クラブ。これによりシュトゥットガルトとハノーファーが自力で残留を決め、ハンブルクは昨季に続き入れ替え戦へと望みをつないだ。ヘルタ・ベルリンはホッフェンハイムに敗れはしたものの得失点差で入れ替え戦を免れたが、フライブルクとパーダーボルンはそれぞれ残留争いの直接対決で敗れた末、2部への降格が決まった。

日本人選手のゴールラッシュ

試合開始直後の前半3分、2人の日本人選手が同時に会場を沸かせた。まずはケルンの大迫勇也が10試合ぶりのゴール。ペナルティエリア内左に走り込みパスを受けると、流れるようなの動作で待望の今季3ゴール目を決めた。そしてハノーファーでは清武が、左サイドからの緩いセンターリングに頭から飛び込む気持ちの入ったゴール。ブンデスリーガでは自身初のヘディングで渡独後最多となるシーズン5得点目を挙げ、チームを残留へと導いた。さらにその直後、今度はドルトムントで香川真司が得点。前半15分、華麗なパスワークからペナルティエリア手前で受け、最後のDFをかわすと自信たっぷりに左足を振り抜き、ドルトムントのホーム1700得点目という記念のゴールを決めた。勢いの止まらない香川は、続く17分と42分にも味方のゴールをアシストし、チームの全3得点に絡む大活躍をみせた。

ドルトムント:クロップ監督とMFケール、最後のホームゲーム

ドルトムントの本拠地、ジクナル・イドゥナ・パークでは試合の終了からしばらく経っても家路に着こうとする人は見当たらず、最後のホームゲームを終えたクロップ監督とMFゼバスティアン・ケールへの大喝采が鳴り止まなかった。7年間、情熱の全てをぶつけ人々を魅了してきたクロップ監督は、最高の雰囲気の中で見送られ「涙をこらえて男らしくふるまうのは簡単なことではなかったよ」と、おどけてみせた。13年半を選手としてドルトムントで過ごしたケールは「引退することを現実として捉えるには、まだまだ時間がかかりそうだ」と、試合後の余韻を嚙みしめた。5月30日にベルリンで行われるドイツサッカー連盟杯(DFB杯)決勝戦が2人にとってドルトムントの一員として臨むラストマッチとなる。優勝カップをドルトムントに持ち帰り、もう一度ファンに迎えられることになれば、今度はさすがのクロップ監督も涙をこらえ切れないはずだ。

バイエルン優勝セレモニー

第30節で優勝を決めていたバイエルン・ミュンヘンが最終節マインツ戦の後、マイスターシャーレ(優勝皿)の授与式に臨んだ。主将のフィリップ・ラームがリーグ協会会長のラインハート・ラオバル博士から優勝皿を受け取り、各々が想いを込めてそれを高々と掲げた後は、優勝記念の写真撮影と恒例のビールかけが行われた。ここでも頼りになるのはDFだった。昨年のセレモニーでは見失ってしまったグアルディオラ監督を今年はいち早く見つけ出し、最高の角度から祝福のビールを浴びせた。ボアテングは「今年も簡単にはいかなかった。監督は去年にも勝る巧みさで身を隠していたからね」と満足そうに話した。