3月10日に行われた欧州チャンピオンズリーグ(CL)ラウンド16セカンドレグで、が所属するシャルケは敵地でレアル・マドリード(スペイン)と戦い、4-3で勝利した。ファーストレグとの合計得点により、残念ながらシャルケがベスト8に進出することはなかった。しかし、この試合に出場し、2-3から同点弾を決めた1人の若者にスポットライトが当たっている――その名はレロイ・サネ。本項では、ゲルゼンキルヘンに現れた新星について紹介していく。

父親は元セネガル代表のサッカー選手、スレイマン・サネ。フランスでプロデビューした後、1982年にドイツ南部のFVドナウエッシンゲンに移籍。その後、フライブルク、ニュルンベルク、ワッテンシャイトとドイツ各地を渡り歩きながら、ブンデスリーガでは174試合51ゴール、ブンデスリーガ2部では152試合65ゴールという成績を残している。またドイツ人の母親レギーナも、4度の国内優勝を果たした超一流の体操選手。オリンピックでも銅メダルを獲得した。

目標とするのは、リオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウドなど、今をときめくスター選手。父親スレイマンは「レロイは私の現役時代のユニフォームどころか、サインすら欲しがらないよ」と『11 Freunde』のインタビュー内で明かしている。息子のCLデビューについては「彼はビビっていたと思うよ。少なくても鳥肌くらいは立っていただろうね。後で言い訳しようったって無駄だよ」と笑顔を見せた。

レロイは3兄弟の次男だが、3人全員がシャルケに所属している。年上のキム(写真右)はシャルケU-23で、年下のジディは同U-12でプレーしている。キムは「シャルケはユースの育成に力を入れていて、多くの若手選手がトップに昇格している。ユリアン・ドラクスラー、マックス・マイヤー、ドニス・アブディジャイ、そして弟のレロイがその良い例だよ」と話している。

レロイが本格的にサッカーに取り組むようになったのは、2001年にSGワッテンシャイト09(写真は同クラブのホームスタジアム)に加入してから。2005年から3年間をシャルケのユースで過ごし、その後レーバークーゼンユースでの3年間を経て、2011年からシャルケに復帰。同クラブのヘルトSDは「彼は父親から良い遺伝子を受け継いだようだね。この調子で追いついてほしいよ」と大きな期待を寄せている。

2014年3月、シャルケのトップチームと念願のプロ契約。ヘルトSDは「レロイは素晴らしい才能を持った選手で、さまざまな攻撃ポジションで起用することができる」と太鼓判を押す。サネ自身も「シャルケのようなビッグクラブで引き続きプレーできることを誇りに思っている」と、2017年6月30日までの契約成立を喜んだ。

サネはすでにUEFA主催のユースリーグでも実績を残している。昨シーズンはシャルケU-19の一員として同大会に出場し、ベスト4入りを果たした。「彼にはすでに複数のクラブが興味を示しているみたいだ。本人は、シャルケを去る気は毛頭ないようだけどね」とヘルトSDは語っている。

ブンデスリーガデビューは、2014年4月20日のシュトゥットガルト戦。77分から途中出場した。今季はこれまでリーグ戦6試合に出場している。

ブンデスリーガ初ゴールは、今季第15節のケルン戦。74分から出場したサネは、85分に内田からのクロスを頭で押し込み、点差を1に縮めた。しかしその活躍もむなしく、シャルケは1−2で敗れている。

2014年9月5日、U-19ドイツ代表にデビュー。ケルンで開催されたオランダとの親善試合で決勝点を決め、3−2の勝利に貢献した。これまで同代表で5試合に出場、2ゴールを決めている。

2015年3月10日、レアル・マドリード戦でCL初出場を果たすと、スター選手顔負けの芸術的なゴールを決めた。試合後は「良い試合ができたことは確か。昨季王者を相手に、大胆かつ多くのチャンスを作ることができた」と話した。今後もドラクスラー、マイヤーとともに、シャルケユースが生んだ逸材として活躍が期待される。