ブンデスリーガを舞台にした86回目のルールダービーは、FWオバメヤン、MFミキタリヤン、MFロイスの得点により、3-0でドルトムントの完勝に終わった。またこれにより同クラブは4連勝。第19節では17位に勝ち点差2をつけられ単独の最下位に沈んでいたが、一気に10位まで浮上し、5位に位置する“永遠のライバル”シャルケとの勝ち点差も7に縮めている。

香川「ボールを支配できた」

今シーズンこれまでの中で、おそらく最高の出来を見せたであろうMF香川は試合後、チームのパフォーマンスについて満足げにこう話した。

「前半で1~2点決めたかったです。前半は良いサッカーをしましたけど、後半は難しい戦いになるんじゃないかなとハーフタイムには思っていました。ただ、チームとして最後までやることを徹底してやったから、ああいうゴールにつながったと思うので、本当に良かったと思います。3バックの裏をうまく突けたり、セカンドボールを拾えて、3ボランチの(横の)スペースも突けて、SBのところもすごくスペースがあって、ボールを支配出来たんですけど。セカンドボールを(奪いに行く)早さもあって。今日はみんながすごく集中して、相手よりも1歩早く連動して動けていました」

香川が言うように、序盤からドルトムントのほぼ一方的なペースだった。同選手のスルーパスに抜け出したオバメヤンがGKベレンロイターと1対1になったシーン(4分)、ミキタリヤンのセンタリングからロイスがダイレクトシュートを放ったシーン(15分)、そして香川がベレンロイターの上を抜くシュートを放った場面(16分)など、いつドルトムントが先制してもおかしくない展開だった。ブンデスリーガ公式サイトのスタッツでは、前半のシュートはドルトムントが9本に対し、シャルケはたったの1本。この数字は内容を的確に反映している。

0-0のままハーフタイムへ

スコアレスドローで前半を終えたことについて、DF内田は「本当にラッキーだった」と振り返った。

「シュート数の差もだいぶあったんじゃないかな。(GKとの)1対1(の場面)も作られていたし、バーに(ロイスのシュートが)当たったのもあったし。(ボランチのコンビとして)マルコ(MFへーガー)とデニス(MFアオゴ)が揃うといつもはセカンドボールをよく拾えるんだけど、それ以上に向こうはセカンドボールを拾っていた。前半は特に球際でガシャン、ガシャンとなるところがあったかな」

しかし内田が「点が入んない時ってあるじゃん? そういう時って俺らもそうだけど、負けちゃうパターン。(第21節の)フランクフルト戦もそうだった。それを狙っていた」と、ワンチャンスに望みを託していたものの、後半に入っても試合の流れはほとんど変わらず。72分、その内田がファーサイドの裏に走るFWフンテラーへロングパスを蹴った場面が、シャルケに得点の匂いがした唯一の瞬間だった。

シャルケ、緊張の糸が切れる

そしてこの直後、78分にオバメヤンが先制点を奪うと、結果は決まった。「今日はハーフタイムもすごく元気がなくて、監督が『お前らどうしたんだ?』みたいに言っていて。そういうのは珍しいんだけどね。まあ内容がね、ガツンとやられていたから」と、試合後に内田が話していたが、ドルトムントの猛攻に耐えていたシャルケの緊張の糸は、このゴールにより完全に切れてしまった。その1分後に2点目、さらにその7分後に3点目を奪われたことが、内田が感じた雰囲気そのものを表しているのではないだろうか。

いずれにしても、これでダービーの対戦成績はドルトムントがわずかに勝ち越し、31勝30敗25分となった。両クラブの威信を懸けた来シーズンでの戦いは、いかなるドラマを生みだしてくれるのだろうか。