前半戦総括(ドルトムント)

一体誰がこのような惨状を予想しただろうか。が所属するドルトムントは、欧州チャンピオンズリーグ(CL)こそ決勝トーナメントへ駒を進めたが、ブンデスリーガでは開幕から低迷。第6節で宿敵シャルケに敗れ12位に順位を落とすと、その後も浮上のきっかけはつかめず下降線をたどり、降格圏である17位で前半戦をフィニッシュした。

開幕前予想と現状

2010/11シーズンから優勝2回、2位2回。FWロベルト・レバンドフスキをバイエルン・ミュンヘンへ手放した代わりに、今夏FWチーロ・インモービレ、FWアドリアン・ラモスら最前線の補強を着々と実施。また、リーグ開幕前に行われたスーパーカップでその宿敵を2−0で打ち負かし、今季も2強体制が続いていくものと思われていた。しかしふたを開けてみれば、オープニングゲームでレーバークーゼンのFWカリム・ベララビにブンデスリーガ史上最速ゴールを決められ、その後も7試合連続白星なし、14年ぶりの5連敗などうれしくないニュースが連続。 特にアウェーでの戦績は1勝7敗1分と悲惨なもので、全18クラブ中最下位というありさまだ。バイエルンの牙城を崩す筆頭候補だと思われていたドルトムントは今や、残留争いにどっぷりと浸かっている。

長所と短所

低迷を表すかのように、シュート成功率は極めて低く、17本に1得点の割合。これはリーグ17番目の成績で、唯一ハンブルガーSVだけが下にいる。また対戦相手がドルトムント攻略の鍵として狙っているカウンター攻撃からの失点も7で、こちらは全クラブ中最多だ。ただし、17位という順位とは裏腹にポゼッション率はリーグで2番目の54.6%と高く、これを上回っているのはバイエルンの66%のみ。豊富な運動量も健在で、全選手を合わせると1試合平均120.3kmを走破しており、こちらはリーグトップとなっている。

前半戦のMVP:MFゼバスティンアン・ケール

開幕前、2008年から守り続けていたキャプテンの座をDFマッツ・フメルスに明け渡し、また今季限りでの現役引退も表明。しかしクラブは苦境に陥り、皮肉にもその状況が前主将の存在感をより際立たせている。34歳という年齢のためアジリティには陰りが見えるが、それを補って余りある経験と、それに基づく的確なポジショニングと読みで、チームを支え続けている。第15節からの3試合はミスが目立ちパフォーマンスを落としているものの、まだまだドルトムントは彼の力を必要としている。

香川の苦悩

首脳陣、監督、チームメート、ファン――誰もが望んだ香川のドルトムント第2章は、第3節の対フライブルク戦に自身が決めた復帰弾によって、華々しいスタートを切った。しかし11試合連続で出場するも1ゴール0アシストと得点にはほとんど絡めず、ついに第14節からは先発を外されて前半戦を終えている。12月9日に行われたCLグループリーグ第6節アンデルレヒト(ベルギー)戦後、「精神的に波があったりして日々厳しい状況ですけど、これを乗り越えた時に改めて成長したと言えるんじゃないかなと思うんで。自分にとっては試されてるものですし、ここで投げ出したら下まで落ちる一方やと思ってるんで、しっかりと結果を残していけるように頑張りたい」と、珍しく苦悩を吐露した香川。残留争いから抜け出し、再び輝きを取り戻すことはできるだろうか。

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