トゥヘル前監督の後任となったヒュルマンド監督は徐々にチームの力を引き出している
トゥヘル前監督の後任となったヒュルマンド監督は徐々にチームの力を引き出している

エースと新戦力が躍動

xwhatsappmailcopy-link

第7節までの中間査定(マインツ)

マインツの今季は、欧州リーグ(EL)では3次予選、DFB杯では1回戦敗退というスタート失敗で幕を開けた。しかしカスパー・ヒュルマンド新監督率いるチームはそこから巻き返しに成功。ブンデスリーガ第7節を終えて未だ無敗、6位につけている。急上昇の要因はエースの好調と新加入選手の活躍だ。

新監督の求めるサッカー

ほぼ毎シーズン、マインツでは主力流出によるチーム崩壊が起こっている。今季は選手移籍だけでなく、監督までもが交代した。トーマス・トゥヘル前監督が育てたチームを引き継いだヒュルマンド監督は、より高いポゼッション率、ゲームコントロールを求め、フレキシブルな戦術をプレシーズンから重視した。

チームの現状

クラブが移籍期限直前の8月31日に5選手を新たに獲得して以降、要求と現実は徐々に一致し始め、ヒュルマンド監督と選手のサッカーはそれまでよりフィット。リーグ戦での戦績はこれまで無敗、安定したサッカーで上位進出へ軌道に乗っている。好調の要因はニューフェイスに加えて岡崎慎司の快進撃。今季は開幕戦でシーズン初ゴールを挙げると第3節では1試合2得点。この試合でブンデスリーガ日本人選手通算得点数単独トップに立った。第4節、第5節でも1ゴールずつ決め、これまで6試合に出場し5得点、リーグ得点王ランキングでも単独トップと絶好調だ。

長所と短所

マインツは絶好機の80%でゴールを決めており、これはリーグトップの数字だ。走力の高さもブンデスリーガではトップクラスで、チームの1試合平均走行距離は118.5km。しかし今季放ったシュートは66本とワースト2位、逆に受けたシュート本数は112本とリーグ2位と多く、ディフェンスに問題があるのは明らかだ。

移籍

移籍市場がクローズする直前、クラブは最後の補強に踏み切りクオリティー向上に成功した。ヨナス・ホーフマンはもはやチームに不可欠な存在となり、先発に定着。エリック・チュポモティング、ニコライ・ミュラーの穴を埋めるに十分な活躍を見せている。U21スペイン代表ハイロ・サンペリオは短い出場時間ながらそのポテンシャルを発揮し、古巣復帰となったサミ・アラギはブンデスリーガでの経験豊富なFWだ。フィリップ・ウォルシャイトは肉離れという不運に見舞われたが、パブロ・デブラシスは能力の高い控え選手として出番を待っている。

バイエルンレーバークーゼンフランクフルトハノーファーシャルケヘルタドルトムントケルンシュトゥットガルト