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今季は負傷により開幕戦から欠場していたフメルスだが、ブンデスリーガ第5節(9月24日)で復帰を果たした
今季は負傷により開幕戦から欠場していたフメルスだが、ブンデスリーガ第5節(9月24日)で復帰を果たした

フメルス「もっと前進できる」

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ドルトムント主将がクラブ愛を語る

ブラジルワールドカップで優勝したドイツ代表のメンバーで、今季からドルトムントの主将を務めるDFにブンデスリーガマガジン・インターナショナルがインタビューを行った。

——あらためて確認して驚きましたが、フメルス選手はドルトムントでの在籍期間がクロップ監督より長いんですね?

フメルス そうですね。2007年冬に加入してからもう6年半になります。ですが、クロップ監督の前任のドル監督のときはあまり試合に出られませんでした。移籍前はバイエルンでヒッツフェルト監督に必要とされず、期限付き移籍することになりましたし。その後バイエルン監督に就任したクリンスマン監督も僕を必要としていませんでした。そんなときにクロップ監督がドルトムントに来て、自分は急にレギュラーになりました。選手というのは、監督のコンセプトにはまらなければ試合に出られないんです。だからこそ、うまくいていっているときにはチームを変えるべきではないと思っています。

——今季からはドルトムントの主将であり、W杯優勝経験者でもあります。メディアの対応に追われているのではないですか?

フメルス W杯のようなビッグイベントの後は、いろいろと大きく取り上げられるものです。たった5、6試合を戦っただけで、まったく違うリーグでプレーしているかのような感覚になります。その点は驚きですが、ワールドカップの前からすでに忙しかったということも言っておきます。メディアでは自分がバルセロナやその他のクラブと交渉中で、移籍が内定しているといううわさも立てられましたが、それらはすべて事実ではありません。移籍について交渉したことなんてありませんし、誰がこんなデタラメを思いついたのか予想もつきません。

――フメルス選手とは対照的に、将来について明確なビジョンを持っていない選手も多いと思います。他のチームで多くのタイトルを集めるよりも、ドルトムントで1度優勝する方がいいという考えには、今も変わりはありませんか?

フメルス よくドルトムント・プロジェクトという言葉を耳にしますが、自分はその言い方が好きではありません。あまりにも冷たくて、合理的に聞こえます。ここに6年半いる僕にとって、それはもっと感情的な取り組みで、挑戦者として難しい課題に立ち向かっているという印象です。スター選手が25人集まっているチームだったら、優勝は簡単です。ですが、ドルトムントでは個々の選手がより大きな責任を背負っていて、同時により大きな可能性を持っています。ここでのタイトル獲得は簡単なことではありませんが、絶対にできると信じています。そして、それが実現したときの気持ちは言葉では説明できません。

——フメルス選手のご両親はドルトムント近くの出身ですが、それがドルトムントに強い愛着を持つ理由にもなっているのではないでしょうか?

フメルス 確かに両親はこの地方の出身で、家族もここに住んでいます。でもそのために自分の愛着が強くなったとは思っていません。むしろこの感情はチームから来るものだと思うんです。ドルトムントは本当に素晴らしい、才能ある選手が集まったチームです。ネベン・ズボティッチ、マーセル・シュメルツァー、ヌリ・シャヒンと例を挙げたらキリがありません。2012年に2度目の優勝を果たしたときは、どの選手も他チームから引く手あまただったはずです。ですが、自分たちがここで成し遂げたことが、何か本当に特別なものだと思えたんです。そう感じられたことが自分でもうれしかったですね。そして、自分たちのように良い友人関係が築けているチームはまれだと思います。最高の仲間たちとこれほど高いレベルに達することができたのだから、それを壊すなんてできませんよ。

——チーム愛が強いですね。でも、中にはまったく違う考え方の選手もいるのでは?

フメルス 「サッカー選手には寿命があるから」と言われてしまえば、確かにそうだと思います。でもドルトムントの仲間たちとの強い絆を感じていますし、それが何より重要なことです。新加入の選手ともすぐに打ち解けますし、ヘンリック・ミキタリヤンなんかすでにドイツ語をうまく話しますよ。そんなところも強さの秘訣かなと思っています。

——ドルトムントの活躍だけでなく、ブンデスリーガ全体もここ5年で躍進を遂げたと思います。ドイツサッカー界の価値は高まったと思いますか?

フメルス もちろんです。この夏に南フランスで休暇を過ごしたのですが、多くの人がドイツサッカーに興味や関心を持っているということがすぐに分かりましたよ。 ドイツ代表のW杯でのインパクトが大きかったということもあるでしょうし、クラブチームもチャンピオンズリーグでの活躍によって、知名度をさらに上げることでしょう。

——クロップ監督が「プレミアリーグでどんなに最高の選手がプレーしていようが、ブンデスリーガが世界トップのリーグだ」と発言していました。

フメルス その通りだと思います。ブンデスリーガは毎試合のチケットがほとんど売り切れるわけですから。どこのホームでプレーしようが、いつだってお祭り騒ぎです。大きなスタジアムを持つクラブだけでなく、マインツ、アウクスブルク、フライブルクでも。これらのチームもみんな素晴らしい試合をしますし、勝つのは大変です。ブンデスリーガのクラブは常に成長していて、本当に素晴らしいリーグです。最下位のチームが上位のチームを下すこともあるし、まあ残念ながら昨年の最下位のチームは2位のチームは破りましたが、1位は無理でしたけどね(笑)。

——スペインのレアル・マドリードやバルセロナ、イングランドのマンチェスター・ユナイテッドに興味はないんですか?

フメルス そういったビッグクラブから興味を示してもらえることはうれしいですし、光栄なことです。でも、自分の考えは揺ぎませんね。ドルトムントで十分に稼いでいますから。

——それでも海外クラブでプレーすれば今より2~3倍の年俸をもらえると思いますが。

フメルス もちろんドルトムントより給料の良いクラブはあります。でもここ6年でドルトムントの給料は上がりましたし、自分はこれで十分だと思っています。もしいつか海外チームへの移籍を決めたとしても、それは報酬が原因ではありません。でも今はそんなことはまったく考えていないですし、自分たちはもっと前進できると思っています。