ノイアー、世界王者の称号を携え4度目の帰郷

8月30日に行われるブンデスリーガ第2節を目前に控え、バイエルン・ミュンヘンのGKマヌエル・ノイアーは「いずれにしても特別な試合になるね。あのアレーナでプレーできることは、とてもうれしいんだ」と話し、周囲のチームメートとは異なる感情を抱いている。

2011年夏、同選手は生まれ育ったシャルケを離れ、バイエルンへの移籍を決断。しかし、故郷への置き土産として2010/11シーズンのDFB杯で優勝カップを持ち帰ろうとも、ファンからは“裏切り者”呼ばわりされ、その記念パレードの最中に公衆の面前で平手打ちを食らった。ノイアーに抱いていた愛情は、瞬く間に憎悪へと変わり、ファンの多くはこのドイツ代表守護神のことをいまだに許していない。

敵クラブの一員としての帰郷は、今回で4度目となる。過去3回の対戦ではいずれもフル出場し、失点は0。バイエルンホームでの試合を含めると6戦6勝で、ノイアーの守るゴールネットをシャルケが揺らしたのも、たった1度しかない。まさしく痛烈な“恩返し”をしている最中だ。

22日に行われたウォルフスブルクとの今季開幕戦、チームが勝ち点3を獲得した一方で、ノイアーの状況は決して良いものではなかった。最終ラインの面々へ絶え間なくコーチングする姿は普段のそれと同じだったが、この日の対戦相手で、2年前までバイエルンに所属していたFWイビチャ・オリッチが試合後「ノイアーがあんなにロングボールを蹴るのは久しぶりに見たね」と話すほど、ビルドアップでの貢献は激減している。

しかし、4歳での入団から20年間を過ごしたシャルケで、無様な姿は見せられない。ましてや今回はワールドチャンピオンという称号も携えての凱旋となる。シャルケファンにとって“ノイアー憎し”がより強まる試合となるのか、それとも4季ぶりにバイエルンが打ち負かされるのか。注目の一戦は30日18時30分(日本時間同日25時30分)にキックオフの時を迎える。