公式戦デビューで1得点 開幕先発出場を目指す

今夏、海を渡ってドイツはヘルタ・ベルリンに活躍の場を移した原口元気。「彼の存在は本当にうれしく思っている。元気はゴール前でいつも冷静だ。ファンタスティックだよ」と話すヨス・ルフカイ監督の期待に応えるべく、プレシーズンからゴールに絡む結果を残し続けた。

そんな原口も初の公式戦、8月16日に行われたDFB杯1回戦は「やっぱり(試合前は)少し緊張しましたね」と言う。攻撃面での自由を与えられ、指揮官からの信頼を感じているからこそのプレッシャーが彼にはあった。

だが、ふたを開けてみればどうだろう。この試合で1トップを務めたユリアン・シーバーとのコンビネーションは、まるで数年間一緒にプレーしているかのような印象を与えてくれた。ビルドアップへの積極的な参加、周囲との連携、ドリブルの鋭さ、そして 喉から手が出るほど欲しかった1ゴールという目に見える数字から判断すれば、上々の公式戦デビューだったと言えるのではないだろうか。

もちろんレギュラー獲得への道は決してたやすいものではない。試合で得点を決めようとも、日々行われるトレーニングでのアピールが不足すれば、「レギュラーは誰にも保証されていない」というルフカイ監督の言葉通り、いとも簡単にポジションを剥奪されてしまう。ましてやヘルタの2列目は、ロイ・ベーレンス、バレンティン・シュトッカー、ロニー、アレクサンダー・バウムヨハン、エニス・ベンハティラ、サミ・アラギなど個性あふれる猛者が集う激戦区。大手ドイツメディアの多くが、ヘルタの開幕予想先発メンバーに原口の名前を入れていないのも事実だ。

しかし「内容として納得してない部分が多かった」と話す原口に慢心は一切ない。先述のゴールを決めた直後には自陣深くまで戻りスライディングで相手ボールを奪うなど、守備面での貢献も少なくなかった。そして目下、細貝に頼っている語学においても、近いうちに家庭教師を雇いドイツ語習得に本腰を入れていく予定だという。

8月22日に開幕するブンデスリーガ2014/15シーズン。1936年から続くベルリン・ オリンピアシュターディオンの歴史に「原口」の名前が刻まれるまであとわずかだ。