ユース選手時代から指導者まで含めて41年間、ずっとブレーメン一筋だったシャーフ監督だが、今季からフランクフルトで指揮を執る
ユース選手時代から指導者まで含めて41年間、ずっとブレーメン一筋だったシャーフ監督だが、今季からフランクフルトで指揮を執る

フランクフルトのシャーフ新監督インタビュー(1)

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ブンデスリーガ電撃復帰の理由

アイントラハト・フランクフルトが5月にトーマス・シャーフ監督の招へいを発表したことは、多くの関係者にとって思いがけない驚きのニュースとなった。しかしよく考えてみれば「謙虚なシャーフ監督と堅実なフランクフルト」、相性のいい組合せといえるかも知れない。bundesliga.deによるインタビュー第1回では、ブレーメンの監督辞任から1年の空白期間について、ブンデスリーガ監督復帰の動機、そしてフランクフルトを選んだ理由について紹介する。

bundesliga 5月にフランクフルトとの契約が発表されるまでの約1年間、あなたがどこで何をしているのかほとんど情報がありませんでした。

シャーフ監督 そうですね。ブレーメンの監督を辞めてからは、あちこちに顔を出して進退などについて答えずに済むよう、完全にメディアの世界から遠ざかっていました。大事なことでした。それにあえて自分が出ていかなくても、メディア側は何かしら話題を見つけるものですし。それでいいと思っていました。

bundesliga 休養期間中はどう過ごしていたのですか?

シャーフ監督 すべてをシャットアウトしていましたね。特に最初は、サッカーに関しては気にかけないようにしました。タイミング的には悪くありませんでした。解任されたのがほぼシーズンの終わりでしたから、そのまま普通に休暇期間へとすんなりと入っていきました。ともかく最初はサッカーから遠ざかって、ほかのことに時間を費やしました。そのうち、そのやり始めたことが自分にとってちょうどいいものだと感じるようになりましたね。

bundesliga 世間でで新しいシーズンが始まってしまっても、サッカーから距離を置くことはできましたか?

シャーフ監督 もちろんチャンピオンズリーグがあるときに友人と一緒にいれば、一緒に試合を観ていました。ですがその時期はけっしてサッカーへは戻りませんでした。監督時代と違い、サッカーはどうしてもやらなければいけない義務ではなくなっていましたから。

bundesliga 日々の練習場での仕事を、また恋しく思ったことはありましたか?

シャーフ監督 こういうことは静かに待たなくてはいけない。いつかは分からないけど、いつかその日がやって来るのを自然に。でもサッカー以外のことに熱中していたので、あまりそんなことは頭になかったと思います。ただ最終的にはやはりどこか自分の中に欲求があって、それがいつか戻って来るのではないかとは感じていました。

bundesliga アイントラハト・フランクフルトは大きなポテンシャルを秘めた伝統的なクラブですが、それは他クラブにも当てはまることです。フランクフルトを選んだ決め手は何でしたか?

シャーフ監督 すべてが一致しました。話をしたブルッフハーゲンCEOとヒュープナー・スポーツディレクター、2人がフランクフルトを選ぶことがが正しい決断であると納得させてくれました。

bundesliga ブレーメン時代の指導陣、コーチのロルフ氏とヘーナーバッハ氏、GKコーチのクラフト氏と再び組むというのは大切なことでしたか?

シャーフ監督 私にとってはとても大切なことでした。多くのことが新しいので、ゆっくりと始めていかなければならない。そして実際に仕事に取りかかったとき、いろいろな細かいことまで説明せずに済み、全員が何をするのか理解しているということはとても大きな利点だからです。彼らとは長い間一緒にやってきましたし、お互いのことはよく分かっています。もちろんフランクフルトのみなさんも助けてくれるので安心しています。


聞き手 Andreas Kötter(アンドレアス・ケッター)


シャーフ新監督インタビュー(2)