マインツの2013/14シーズンを振り返る

日本代表FW岡崎慎司が所属するマインツは2013/14シーズンを7位で終え、欧州リーグ(EL)予選への出場権を獲得した。前半戦序盤は開幕3連勝に続き、4連敗を喫するなど激しい浮き沈みを経験したが、徐々にパフォーマンスが安定していき、第26節以降は7位の座を一度も譲らなかった。

昨夏にシュトゥットガルトから移籍した岡崎は、開幕当初はサイドでの出場が多かったが、第10節以降1トップで起用されるようになってからは、ゴール数が急増した。最終的に15ゴールを奪い、ブンデスリーガにおける日本人選手のシーズン最多得点記録を更新し、またアンドレ・シュアレ(チェルシー/イングランド)の持つマインツのシーズン最多得点記録にも並んだ。

MVP:FW岡崎慎司


スポーツディレクターのハイデル氏は「岡崎はゴールを決められなかったときは、その試合でチームに貢献できなかったと思い込んでいる」と岡崎の貪欲さを評価している。岡崎は得点を通してだけでなく、最前線でのアグレッシブな守備でもチームに大きく貢献し、昨夏にシャルケへ移籍したアダム・ソロイの穴を完全に埋めた。今季最大の転機となったのは、トゥヘル監督が岡崎をシュトゥットガルト時代に定着していたサイドアタッカーのポジションではなく、センターフォワードに置いたことだろう。これが功を奏し、岡崎は初めて1トップで起用された第10節から前半戦終了までの8試合で7ゴールを決めることになった。この夏は日本代表として自身2度目のW杯に臨むが、大きな期待が寄せられているのも当然だろう。これまで代表戦では73試合出場で38得点という、世界を驚かせる数字を残している。

成長株:MFヨハネス・ガイス


ガイスは昨夏に2部のフュルトから移籍してきたが、こんなにも早くレギュラーになるとは予想されていなかった。それどころか、シーズン終盤は彼なしではチームが機能しない状態にまでなっていた。MFユリアン・バウムガートリンガーがけがにより半年以上も離脱している間、確実なパス、1対1の強さ、チャンスを逃さないプレーで、その穴を完全に埋めた。監督からの信頼の厚さは33試合出場という数字に表れている。まだ伸びる可能性を秘めたガイスであるがゆえ、トゥヘル監督は13日に行われた国際親善試合のポーランド戦でドイツ代表に招集されなかったことを残念がった。

総括と展望


EL予選出場権を獲得したことは、マインツにとって大きな収穫であり、選手たちの来季へかける意気込みを一層高める要素となる。来シーズンは国際経験を通じて一回り大きく成長し、リーグ戦でも再び上位を狙えるチームへと変貌していくことが期待される。ただし、今シーズンのフランクフルトのように試合日程の過密さから、本来の力を失ってしまう可能性もあり、その点は注意が必要だ

順風満帆に見えた指導体制に変更は必要ないものと思われていたが、突然のトゥヘル監督の退任を受け、急きょクラブはデンマーク人のカスパー・ヒュルマンド新監督を招へいすることになった。デンマーク1部リーグのFCノアシェランを2012年にリーグ優勝および欧州チャンピオンズリーグ出場に導いた実績を持つ新指揮官が、マインツをどのようなチームにしていくのか関心が集まっている。

岡崎慎司の今季を写真で振り返る