初めて訪れた試練、課題はチームへのフィット

ブンデスリーガに所属する日本人8選手にとって、今季前半戦は明暗を分ける形となった。bundesliga.comではそれぞれの活躍を数字データを交えて紹介する。

ブンデスリーガ3シーズン目を迎えたシュトゥットガルトの日本代表DFは今季前半戦、13試合に出場(うち先発は12試合)し3度の先発落ちを経験した。これまで先発を外れたのは2シーズン通算で2試合のみ。初めて試練を経験したとも言えるかもしれない。

チームは開幕から3連敗。第4節からは、それまでU17で指揮を執っていたシュナイダー氏が新監督に就任した。ここから7戦無敗が続くが、うち4つの引き分けは勝てる試合を落としたものが多く、第11節ドルトムント戦では6失点を喫しての完敗となった。酒井にとってはここからが苦しい時期となる。翌第12節フライブルク戦では先発を外れるが、ラウシュの負傷によって途中出場を果たす。しかし第13節、第14節は2戦連続で90分間ベンチを温めることになった。その後は2試合続けてフル出場も、第17節ウォルフスブルク戦では再び出場機会に恵まれず。不完全燃焼での前半戦終了となった。

今季開幕から酒井が口にしていたのは「左SBで勝負したい」ということだった。リーグ開幕前のDFB杯1回戦では新加入のシュバープが右SBを務め、酒井は希望通り左でプレー。しかしその後、CBタスキとニーダーマイヤーの負傷離脱(タスキは移籍期限最終日の9月2日にロシアへ移籍)などによってシュバープがCBに入らざるを得なくなり、左はボカ、モリナーロ、ラウシュが務め、ほかに選択肢のない右SBには酒井が入ることが続いた。

さらに第4節から指揮を執るシュナイダー監督は守備を重視し、SBの積極的な攻め上がりを好まない。攻撃的なスタイルを売りとする酒井にとっては「自分ではないみたい」というプレーを要求されることになる。得意とする攻撃面を伸ばすべきか、課題と言われる守備面の強化を図るべきか。この対する明確な答えは出ないまま前半戦を折り返した印象だ。しかし1対1の競り合いでの勝利では昨季の54%から60%へ向上するなど、成長を遂げていることは確か。後半戦では悩みを吹っ切って再び先発奪回を目指したい。


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