移籍で開花、シーズン自己ベストを超える8得点

ブンデスリーガに所属する日本人8選手にとって、2013/14シーズン前半戦は明暗を分ける形となった。bundesliga.comではそれぞれの活躍を数字データを交えて紹介する。

ヘルタ・ベルリンの日本代表MF と並んで、移籍によって今季花開いた選手が日本代表FW(マインツ)である。前半戦17試合中16試合に出場、うち先発は15回だった。1試合の平均走行距離は11.24kmと日本人選手では2番目に多い数字。その豊富な運動量とひたむきなプレースタイルの証だ。8得点1アシストを決め、さらにブンデスリーガでは日本人選手として初の1シーズンに3度の1試合2ゴールを挙げるという快挙を成し遂げた。

昨季はシュトゥットガルトで出場機会にもあまり恵まれず、シーズン通算1ゴールに終わった。ゴールゲッターとしての期待を背負って今夏加入したマインツで、岡崎は今季開幕節の古巣シュトゥットガルト戦においていきなりゴールを決め、新たな刺激と成長を求めた新天地で日本代表が誇る点取り屋が完全復活したかのように思われた。しかしここから約2カ月半、得点できない苦しい状況が続いた。チームも開幕3連勝と好調だったが、岡崎とシンクロするように降下の一途をたどった。

シーズン2ゴール目は第10節ブラウンシュバイク戦まで出なかったが、この試合では2得点を挙げ、2試合挟んで迎えた第13節ブレーメン戦では結果的に決勝点となった得点を含む2ゴール。第15節ニュルンベルク戦では0-1での劣勢から引き分けに持ち込む同点弾を決めると、2得点1アシストで前半戦最終節ハンブルガーSV戦を締めくくった。岡崎のゴールに何度も救われたチームも、徐々に再上昇を果たした。

ブンデスリーガ4シーズン目となる今季、岡崎はこれまでのシーズン自己ベスト7得点を前半戦だけで更新。元ドルトムントの日本代表MF香川真司が持つ日本人選手最多の13得点も、極めて現実的な数字として視野に入ってくる。

今季何度も口にしたのは「FWとしての動きを取り戻す」ことだった。シュトゥットガルトでは常にサイドハーフでの出場だったが、移籍後はトップとしてのプレーが主とあって、求められる役割に馴染むまでに時間がかかったという。さらにゴールを期待されることにプレッシャーも感じていた。

その迷いを吹っ切って臨んだのがブラウンシュバイク戦。試合後には「自分の特長を生かすポジションに入れてくれたし、もう点を取ることだけを考えようと。サイドだと(試合を)作ったりとか余計なことも頭に入ってしまうけど、シンプルに点を取ることだけを考えることができた」と、心境の変化を明かしている。

「我慢して使い続けてくれた監督に感謝している」と、絶対的な信頼を寄せるトゥヘル監督の期待にゴールという結果で応えてみせた岡崎。自信を取り戻したストライカーの後半戦ゴール量産に期待したい。


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