バイエルン 昨季と今季の開幕4戦のデータ比較

【ミュンヘン発・bundesliga.de編集部】 8月9日にバイエルンとメンヘングラートバッハの一戦で幕を開けたブンデスリーガの2013/14シーズンは、4試合を終えてドルトムントが首位。昨季一度も首位の座を譲ることなく史上最短Vを果たしたバイエルンは、第4節フライブルク戦で勝ち点3を取りこぼし2位に甘んじている。ハインケス監督が仕切った昨季との差はどこにあるのだろうか。bundesliga.deがデータを解析した。

切り替えのスピード


今季と昨季の開幕4戦を比べると、グアルディオラ監督の新生バイエルンが攻撃面で課題を残していることが明白だ。3冠を達成した昨シーズンはこの時期ですでに14得点を挙げていたのに対し、今シーズンは7ゴールと攻撃陣がくすぶっている。

原因は切り替えの素早さにあるとみられる。これはカウンターからの得点数に顕著に表れており、ハインケス監督時代のバイエルンはこの時期でカウンターから4得点していたのに対し、今季はいまだ0点だ。攻守の切り替えを速やかに行うこと、これに加え15の決定的チャンスで5得点しか取れていない決定力にも改善の余地がある。

作ったチャンスの数が昨年度よりも増している(シュート数・・・今季84本、昨季71本)なかで得点数が落ちているのは、1得点に要したシュート数が昨季は5.5本だったのに対し、今季はその2倍以上になっているからだ。この値は、バイエルンとしては珍しく、リーグ全体で14位とかなり下のほうだ。

ポゼッションは上昇


チャンスを作るという点でも、昨季のほうが効率が良かった。前述したように昨季開幕4戦でのゴール数は今季の同期間の2倍だが、パス数に関してはおおよそ350本少ない。さらにハインケス監督時代は1本のパスしか要せずに得点したのが8度。今季はまだ1ゴールだ。

高いポゼッションを特徴とするグアルディオラ監督のサッカーはバイエルンでも健在。今季のポゼッションは67%で昨季よりも8%高い。これをいかにゴールに結びつけるかが、これからの課題といえる。

新システム対応の遅れ


攻撃に勢いがない理由としては、まずグアルディオラ監督の実施したシステム変更が挙げられるべきだろう。ボランチを2人から1人に減らしたことで、チーム全体が新しい戦い方に適応せねばならなくなったのだが、そのプロセスがまだ完了していない。またティアゴ、ゲッツェら新加入選手もチームにフィットしているとは言えない状況だ。

さらに現状では4-1-4-1の軸となるべきシュバインシュタイガー、マルティネスがけがで抜けている。グアルディオラ監督は「個人的にはこのシステムが好きだが、これから他のものに変える可能性もある」と言うが、実際にシステムを変更するのか、それとも現状を維持するのか、これからの数週間に注目だ。

グアルディオラ監督とバイエルンのスター集団。出会って間もない両者はまだまだ適応期間にある。幸い、課題はあるものの、順位状況にはそれほど響いていない。4試合で勝ち点10を獲得し、順位は2位。両監督の比較では、昨季4戦全勝したハインケス監督が一歩リードしている。しかし、グアルディオラ監督はUEFAスーパーカップを制し、早くも1つ目のタイトルを獲得。「このタイトルは彼のもの」とハインケス前監督に栄冠を捧げる器量の大きさを見せた。「このチームは信じられないくらいすごい。昨シーズン全大会を制した理由が分かった」と絶賛する自慢のチームをさらなる栄光に導くことはできるか。

ヤニック・シュミット(Yannik Schmidt)