加入直後のチームで精神的支柱を担う

2011/12シーズンに2部へ降格し、1年でブンデスリーガ復帰を果たしたヘルタ・ベルリン。開幕から3戦負けなしの好スタートを切ったが、第4節ではウォルフスブルクに0-2で敗れた。勝てば勝ち点10で上位3位に食い込むチャンスだっただけに、悔いが残る試合となった。

出場機会を求めてレーバークーゼンからヘルタへ今夏移籍した日本代表MF細貝萌は、開幕から先発の座をがっちりとつかんでいるだけでなく、すでに中心選手としてチームをけん引する存在だ。試合後、敗戦を次のように振り返っている。

「2点取られてしまったのもすごく良くなかったですし。相手も2-0になってから余裕ができて、後ろを使って回されてしまった。一度時間が空くのでまた切り替えてやっていかなきゃいけない。僕個人としてもチームとしてもすごく残念です」

次節は各国代表戦の影響で2週間後となる。この期間をうまく利用し、チームを立て直すことができるかどうか。好調が続いたあとの1敗から崩れてしまうパターンは昇格組によくみられるが、いかにここで踏ん張れるか、勝ち点を積み重ねていけるかというところに今後の流れが大きく左右される。ヘルタにとっては非常に大切な2週間だ。

中心選手としての自覚


ウォルフスブルク戦では声を張り上げ、チームメートを鼓舞するシーンも多くみられた細貝には、中心選手としての自覚も芽生えてきている。

「チームが負けてしまっている時や良くない時に、どれだけ頑張れるかだと思うし。チームがいい時にやれるってのは当然のこと。良くない時や上手く機能しない時に、チームをまとめていきたいし、引っ張っていきたいなと思いますね」

自信が生まれた背景には、やはり本職のポジションで自分の立ち位置を確立できていることにあるだろう。開幕から4戦連続でボランチとして先発出場したことは、確かな手応えとなった。

「レーバークーゼンにいたときは加入して開幕戦のころからずっと練習も左SBでやってたんで。レーバークーゼンで、ボランチで試合出たのは10分、9分ぐらい。今考えれば、ここで4試合くらいやって、レーバークーゼンでボランチで出たその9分間くらいのもう何倍も経験してる」

ルフカイ監督に対する感謝


細貝が加入したばかりのチームを積極的に引っ張ろうとするのは、ルフカイ監督に対する感謝の念の表現でもある。ボランチ起用を約束しての獲得、コンフェデ杯の影響でチーム合流が遅れた中でのリーグ戦全試合先発、全面的な信頼を置かれていることに応えたい思いがピッチでの気迫あふれるプレーにつながっている。

「自分としてはボランチで使ってくれてる分、監督が評価してくれてる分、ここのサポーターに認めてもらえるようにやらなきゃいけない。監督に恩返しじゃないけど、自分がしっかりピッチ上でプレーすることで、どうにか恩返ししたい」

ヘルタは開幕から好調を維持しているとはいえ、これから必ず苦しい時期が来るだろう。昇格1年目のチームには調子の激しい浮き沈みがつきものだ。落ち目の時期に細貝がチームの精神的支えとなり、下位転落を避けることができるか。今季はから目が離せない。